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東京 五つ星の手みやげ The LEGEND

東京 五つ星の手みやげ The LEGEND

岸 朝子/選

ISBN:978-4-487-81284-4
本体価格1,900円
発売年月日:2019年08月26日
ページ数:320
判型:A5変形

解説:
食のレジェンド・岸朝子が東京の老舗・名店の味みやげを厳選して紹介し、まさに一家に一冊、一社に一冊の大ベストセラーとなった名著『東京 五つ星の手みやげ』が、正続合本新訂版となって再臨です。

【合本新訂版の編集を終えて】
 平成から令和へと新たな時代を迎えましたが、記憶に新しいその平成の、食文化を主導した人物として語り継ぎたい一人が、食生活ジャーナリストで料理評論家の故・岸朝子先生です。テレビの超人気料理番組「料理の鉄人」の審査員を務めた際、講評の中での「おいしゅうございます」のコメントが流行語となり、現在も続くグルメブームの仕掛け人ともいわれる、まさに食のレジェンドです。
 その先生が、東京の食みやげでお薦めの老舗・名店を厳選して紹介した『東京 五つ星の手みやげ』(平成16年初版発行)は、同年末に刊行された続編も合わせ、累計40万部という大ベストセラーとなりました。このたび、それらを合本し、令和の新たな一冊にと生み出したのが本書です。
 今回は私を含め、数名のスタッフがこの合本新訂版の編集作業に携わりました。各店から新たな情報を提供いただき、あるいは再取材することで、より充実した内容を加えることができたと自負しています。古き良きものを伝承する店、常に新しいものを追求する店など、志向は様々ですが、いずれもがまさに“五つ星”の魅力に満ちた店々といっても過言ではありません。
 再取材の過程では、「先生にはたいへんお世話になりました」など、今も続く感謝の声や本書への思い入れをたくさんいただき、改めて岸先生の偉大さを実感したところです。この『東京 五つ星の手みやげ The LEGEND』を刊行することで、新しい時代にも岸先生の遺志を伝えることができれば幸いに思います。

令和元年/村田郁宏

上:「帝国ホテルの味をご家庭で」をコンセプトに、ホテルメイドの料理やパン、ケーキ、監修レシピの缶詰のほか、クッキー、コーヒーなどを手軽にテイクアウトできるガルガンチュワ。代表的商品のシャリアピンパイは、平成15年、店のリニューアルを機に作られた。
 かつて一世を風靡したロシアの名オペラ歌手、フョードル・シャリアピンが昭和9年(1934)に来日し帝国ホテルに宿泊した際、求めに応じて当時の筒井シェフ考案のステーキを出した。その味に感激したシャリアピンは以後たびたび注文したという。これにちなんで名づけられたシャリアピンステーキは、今や帝国ホテルを代表する名物料理。


下:自宅用にはおいそれと買えないものの、贈られた側の喜ぶ顔は十分すぎるほど想像できるリッチな氷菓、それがロイヤル・マスクメロンシャーベットだ。目利きの職人が厳選した静岡産の高品質マスクメロンを1個丸ごと使っており、完熟果肉のおいしさが際立つ。

ガルガンチュワのシャリアピンパイ

京橋千疋屋のロイヤル・マスクメロンシャーベット



上:音無川の清流に恵まれた根岸あたりは、かつては米作地帯だった。土地には年貢として納める上質米をふるいにかけて、こぼれ落ちた米( 粉こ米ごめ)で餅を作る風習があり、これを粉米餅といった。
 江戸時代中期、音無川のほとりにあった茶屋がこの餅で餡を包み、第5代上野輪王寺宮公弁法親王(寛永寺御門主)に献上したところ、大いに喜ばれて「こゞめ大福」の名を賜ったという。以後庶民に広く愛されたこの菓子を、文献などを調べたうえで現代風に復元・アレンジしたのが、竹隆庵岡埜のこゞめ大福だ。

下:近年、ケーキショップのオープンが相次ぐ自由が丘はスイーツの激戦区。しかも、どの店もレベルが高く、ケーキ好きには東京でもっとも注目すべきエリアだ。
 2003年6月にオープンしたパリセヴェイユは、シェフの金子美明さんが、パリの街角にある店をイメージして生まれた。滞在3年半の経験を生かし、パリの味と香りを伝えるケーキや焼き菓子、ジャム、パンなどを作っている。

竹隆庵岡埜のこぐめ大福

パリセヴェイユのフランス菓子



上:長門では生菓子や干菓子、羊羹などを作っているが、人気があるのが久寿もち。
東京でくず餅というと、小麦粉のでんぷんを発酵させて作ったものがほとんどだが、長門では本わらび粉で作っている。
関西でいうわらび餅だが、昔は東京ではわらび餅の名が一般的ではなかったため、久寿もちと名づけたようだ。
四季いつでもおいしいが、特に夏など冷やしていただくと、ひんやり、ぷりぷりした食感が涼を呼ぶ。

下:明治8年(1875)、 六本木の一角に茶店を開いたのが、この店の始まり。
初代は近藤つなといい、彼女の作ったいなりずしが評判を呼び、いつの頃からか〝おつなさん〟といえば、いなりずしの代名詞に。 庶民はもとより、宮家や高級官吏などの嗜好品としても賞味されるようになったという。

長門の久寿もち

おつな寿司のいなりずし

著者情報

岸朝子(きし あさこ)
1923年東京生まれ。
女子栄養学園(現女子栄養大学)卒業。55年に主婦の友社に入社。その後、女子栄養大学出版部に移り、『栄養と料理』編集長を務める。79年、株式会社エディターズを設立。料理、栄養など食に関する書籍や雑誌を多数編集する。
93年より、フジテレビ系『料理の鉄人』に審査委員として出演。食後のひと言“おいしゅうございます”が話題となる。
著書では、東京にある老舗・名店の極上の味みやげを厳選して紹介した『東京 五つ星の手みやげ』(2004年、弊社刊)が30万部を超えるベストセラーになるなど、料理記者歴58年以上の間に培ったその“審味眼”は、幅広い読者層から絶大な信頼を得ている。
その他の著書では、弊社五つ星シリーズの『[続]東京 五つ星の手みやげ』『東京 五つ星の甘味処』『東京 五つ星の肉料理』『東京 五つ星の魚料理』『東京 五つ星の中国料理』『東京 五つ星のイタリア料理』、手帳シリーズの『イタリアン手帳』などがロングセルを続けているほか、健康に長生きする秘訣を自らの半生から探った自叙伝的健康論『このまま100歳までおいしゅうございます』が各紙誌に大きく取り上げられ話題となった。

コンテンツ

東京 五つ星の手みやげ ザ・レジェンド 目次

〈銀座・筑地界隈〉
銀座木村家の酒種あんぱん
和光ケーキ&チョコレートショップのショコラ・フレ
銀座千疋屋 銀座本店のデラックスゼリー
ピエール マルコリーニのチョコレート
銀座 松﨑煎餅の大江戸松㟢 三味胴
鹿乃子のかのこ
銀座若松のあんみつ
銀座菊廼舎の冨貴寄
空也の空也もなか
銀座ウエストのドライケーキ
資生堂パーラー 銀座本店ショップの手焼き花椿ビスケット
銀座鈴屋の甘納豆
紀州梅専門店 五代庵の梅干し
ガルガンチュワのシャリアピンパイ
清月堂本店のおとし文
チョウシ屋のコロッケ
つきぢ松露 築地本店の玉子焼
田中商店の紅鮭の粕漬け
茂助だんごのだんご
塩瀬の本饅頭
佃宝の佃煮

〈日本橋・人形町界隈〉
京橋千疋屋のロイヤル・マスクメロンシャーベット
榮太樓總本鋪の玉だれ
長門の久寿もち
山本海苔店の梅の花
神茂の手取り半ぺん
日本橋鮒佐の江戸前佃煮
清寿軒のどらやき
魚久の粕漬け
三原堂本店の塩せんべい
重盛永信堂の人形焼
寿堂の黄金芋
板倉屋の人形焼
柳屋のたいやき
人形町 志乃多寿司總本店の志乃多
にんぎょう町草加屋の手焼き煎餅
タンネのドイツパン
梅花亭の梅もなか

〈神田・神保町・九段界隈〉
天野屋の明神甘酒
近江屋洋菓子店のアップルパイ
庄之助の二十二代庄之助最中
竹むらの揚げまんじゅう
笹巻けぬきすしの笹巻けぬきすし
さゝまの和生菓子
大丸やき茶房の大丸やき
ゴンドラのパウンドケーキ
山本道子の店の焼菓子
一元屋のきんつば
さかぐちの一口あられ

〈谷中・千駄木・湯島・本郷・王子界隈〉
羽二重団子本店の羽二重団子
後藤の飴の飴
竹隆庵岡埜のこゞめ大福
乃池の穴子寿司
群林堂の豆大福
菊見せんべい総本店のせんべい
根津のたいやきのたいやき
八重垣煎餅の手焼き煎餅
うさぎやのどらやき
つる瀬の豆餅、豆大福
ゆしま花月のかりんとう
本郷三原堂の大学最中
壺屋の壺型最中
扇屋の文学散策
石井いり豆店の落花生
小倉屋のせんべい
丸角せんべいのあられ、おかき、せんべい
扇屋の釜焼き玉子
石鍋商店の久寿餅
草月の黒松
喜屋の唐焼き虞美人
中里の揚最中

〈浅草・向島・亀戸・柴又界隈〉
梅園のあわぜんざい
常盤堂雷おこし本舗の雷おこし
やげん堀の七味唐辛子
満願堂の芋きん
日乃出煎餅のせんべい
梅むらの豆寒
徳太樓のきんつば
憧泉堂の手焼憧せんべい
龍昇亭西むらの栗むし羊羹
こんぶの岩崎の昆布製品
海老屋の江戸前佃煮
埼玉屋小梅の小梅だんご
言問団子の言問団子
長命寺桜もちの桜もち
志満ん草餅の草餅
墨田園のつりがね最中
山田家の人形焼
船橋屋のくず餅
但元のいり豆
伊勢屋の焼きだんご
カトレアの元祖カレーパン
髙木屋老舗の草だんご

〈新橋・赤坂・青山・麻布十番界隈〉
文錢堂本舗の文錢最中
新正堂の切腹最中
虎ノ門岡埜栄泉の豆大福
しろたえのレアチーズケーキ
赤坂青野の赤坂もち
とらやの竹皮包羊羹
赤坂雪華堂の丹波黒豆甘納豆
塩野の上生菓子
ラ・メゾン・デュ・ショコラのチョコレート
菊家の利休ふやき
とんかつ まい泉のヒレかつサンド
おつな寿司のいなりずし
麻布昇月堂の一枚流し麻布あんみつ羊かん
豆源の豆菓子
たぬき煎餅の直焼き煎餅
紀文堂の人形焼き
浪花家の鯛焼き
ルコントのフルーツケーキ
東京フロインドリーブのアーモンドパイ

〈新宿・神楽坂界隈〉
新宿中村屋の黒かりんとう
花園万頭の花園万頭
追分だんご本舗の追分だんご
大角玉屋のいちご豆大福
錦松梅の錦松梅
わかばの鯛焼き
五十鈴の甘露あまなっと
紀の善の甘味
いいだばし萬年堂の御目出糖

〈中央線・西武線・東武線界隈〉
ラベイユのはちみつ
喜田屋のむらさき大福
とらや椿山の大栗まんじゅう
薬師但馬屋の豆菓子
亀屋のやくし最中
武州庵いぐちのむさし野の関所最中
湖月庵 芳徳の舞扇
ひと本 石田屋の栗饅頭

〈東急線・京急線界隈〉
ちもとの八雲もち
つ久しの黒豆大福
さか昭のどら焼き
モンブランのモンブラン
パリセヴェイユのフランス菓子
醍醐の大阪寿司
レピドールのポルボローネス
オーボンヴュータンのドゥミセック
木村家の品川餅
餅甚のあべ川餅