孤独の力
五木寛之/著
ISBN:978-4-487-80904-2
定価1,210円(本体1,100円+税10%)
発売年月日:2014年08月30日
ページ数:196
判型:46
解説:
五木寛之の畢生の書き下ろし。
生と死をみつめつづけた,五木寛之の人生論の総決算ともいうべき本。
近年とくに,老人の孤独死や,若者の,孤独を恐れての他人との結びつき願望が,マスコミでも多く取り上げられています。
しかし,「孤独」はまったく忌避されるべきものでしょうか。
どんな人も結局は一人で死に,それまで一人で生きていくことともいえます。
ならば,「孤独」を友として生きることはできないか。
いや,「孤独」こそが,生きる力になるのではないか。
五木寛之が自身の体験をベースにし,親鸞,西行,仏陀,そしてイエス・キリストの生涯から,「孤独に生きることの意味」を考えていきます。
ひとが誰でも直面する大きなテーマについて,五木寛之が考えた結論を,ぜひお読みください。
五木寛之の畢生の書き下ろし。
生と死をみつめつづけた,五木寛之の人生論の総決算ともいうべき本。
近年とくに,老人の孤独死や,若者の,孤独を恐れての他人との結びつき願望が,マスコミでも多く取り上げられています。
しかし,「孤独」はまったく忌避されるべきものでしょうか。
どんな人も結局は一人で死に,それまで一人で生きていくことともいえます。
ならば,「孤独」を友として生きることはできないか。
いや,「孤独」こそが,生きる力になるのではないか。
五木寛之が自身の体験をベースにし,親鸞,西行,仏陀,そしてイエス・キリストの生涯から,「孤独に生きることの意味」を考えていきます。
ひとが誰でも直面する大きなテーマについて,五木寛之が考えた結論を,ぜひお読みください。
コンテンツ
1 孤独と絆
・孤独は不幸ではない
・孤独と絆
・「絆を捨てる」覚悟とは
・「人は他人によって必ずしも幸福にはなれない」
2 漂泊と遍歴に生きる
●ブッダ ――すべてを捨てるとは 孤独と赦し
・裕福な生活への無意味感はどこから?
・家族との訣別 愛することも否定
・捨てるもの 愛情、友人、父母、妻と子供(愛着)、財産、欲望、執着、集会。好き嫌い、占い、好ましいものも好ましくないものも捨てる。この世
・人生の第四期こそ遍歴を(『ブッダのことば』)
・ただひとり歩み、死ぬこと(最期)
・鍛冶工チュンダを赦した理由
●親鸞 ――救いと実生活
・「家族のために念仏をとなえたことはない」(歎異抄)親鸞の孤独とは。
・人間は一人である。しかし阿弥陀仏と生涯生きてゆく。だから一人ではない。
●鴨長明 ――無常について
・無常観 圧倒的な自然災害にたいする無力感(地震、竜巻、台風、飢饉など)人間も自然である。
・元は資産家であり、和歌の世界の権力闘争にやぶれ、三十代歳後半で嫌気がさし出家。
・何度も移転。人家からはそう遠くないところ(河原)。最初の移転も出家者たちのコミュニティの人間関係に嫌気がさし移転(大原から)出家後も、また俗界に復帰したりしている。
●イエス・キリスト ――裏切りと孤独
・イエスの「孤独」とは
1 民衆が神への信仰ではなく、「病気を治す」だけの理由で集まる→イエスも嫌気がさす(「我慢しがたい」とある)
2 ユダの裏切るだろうということを、自分が知っている孤独
3 ペテロや弟子たちが裏切るということを 〃
4 最期の時、「神よ、なぜ私を見捨てるのか」と叫んだ孤独
・ガリラヤ、サマリヤ、オリブ山、エレサレムなどを常に遍歴。
・ユダを許した理由は 孤独の認識からか
3 孤立をおそれない――嫌われる勇気をもつ
・新しく友人が増える必要はない それで結構
・一所不在の思想
・からだとこころ 常識に縛られないこと。医者の言うことを鵜のみにしない。
・死にかたは自分で決める
孤独死をおそれない 結局生まれる時も死ぬ時も一人 けして悲惨ではない
放浪者の死に方
・孤独は不幸ではない
・孤独と絆
・「絆を捨てる」覚悟とは
・「人は他人によって必ずしも幸福にはなれない」
2 漂泊と遍歴に生きる
●ブッダ ――すべてを捨てるとは 孤独と赦し
・裕福な生活への無意味感はどこから?
・家族との訣別 愛することも否定
・捨てるもの 愛情、友人、父母、妻と子供(愛着)、財産、欲望、執着、集会。好き嫌い、占い、好ましいものも好ましくないものも捨てる。この世
・人生の第四期こそ遍歴を(『ブッダのことば』)
・ただひとり歩み、死ぬこと(最期)
・鍛冶工チュンダを赦した理由
●親鸞 ――救いと実生活
・「家族のために念仏をとなえたことはない」(歎異抄)親鸞の孤独とは。
・人間は一人である。しかし阿弥陀仏と生涯生きてゆく。だから一人ではない。
●鴨長明 ――無常について
・無常観 圧倒的な自然災害にたいする無力感(地震、竜巻、台風、飢饉など)人間も自然である。
・元は資産家であり、和歌の世界の権力闘争にやぶれ、三十代歳後半で嫌気がさし出家。
・何度も移転。人家からはそう遠くないところ(河原)。最初の移転も出家者たちのコミュニティの人間関係に嫌気がさし移転(大原から)出家後も、また俗界に復帰したりしている。
●イエス・キリスト ――裏切りと孤独
・イエスの「孤独」とは
1 民衆が神への信仰ではなく、「病気を治す」だけの理由で集まる→イエスも嫌気がさす(「我慢しがたい」とある)
2 ユダの裏切るだろうということを、自分が知っている孤独
3 ペテロや弟子たちが裏切るということを 〃
4 最期の時、「神よ、なぜ私を見捨てるのか」と叫んだ孤独
・ガリラヤ、サマリヤ、オリブ山、エレサレムなどを常に遍歴。
・ユダを許した理由は 孤独の認識からか
3 孤立をおそれない――嫌われる勇気をもつ
・新しく友人が増える必要はない それで結構
・一所不在の思想
・からだとこころ 常識に縛られないこと。医者の言うことを鵜のみにしない。
・死にかたは自分で決める
孤独死をおそれない 結局生まれる時も死ぬ時も一人 けして悲惨ではない
放浪者の死に方