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採用情報

先輩の声

黒田くろだ  萌子もえこさん

部署名
総合科編集部
入社年
2013年(平成25年)入社
大学学部
理学部
休日の過ごし方
 カフェに行く、習い事に通う(日本舞踊など)、旅行 など

仕事の概要
幅広い職種の人と会える家庭科の教科書づくり

 総合科編集部は家庭、保健体育、生活、技術・家庭・情報という4つのチームに分かれ、私は家庭チームにいます。家庭チームはさらに小学校と高校の担当に分かれており、現在私は小学校を担当し、家庭科の教科書や教師用指導書、教材にかかわっています。入社したときは高校を担当していたので、5年間で、小学校と高校の家庭科両方にかかわったことになります。
教科書は約4年間かけて作られるのですが、その間に、現場の先生や大学の先生をはじめ、デザイナー、イラストレーター、カメラマンなど、たくさんの職種の方にかかわっていただきます。その方たちの意見をまとめるのが編集者の主な仕事です。家庭科ならではの職種として、料理学校の先生や料理専門のカメラマンにも協力していただきます。教科書には「プロに聞く」というキャリア教育のための特集もあるので、洋服のデザイナーやスーパーマーケットで働く人にインタビューしたこともあります。

仕事のやりがい・魅力
家庭科のおもしろさは生活にすぐ活かせること

 家庭科は「衣・食・住」を学ぶ教科と思われていますが、その他にも経済や環境教育、消費者教育なども幅広く学びます。「持続可能な社会をつくる」ことも大きなテーマの一つなので、物の買い方からリサイクル、省エネなど環境に配慮した暮らし方の視点も大切にしています。家庭科で学ぶことは、生活の中ですぐに実践できるので、魅力的な教科だと思います。
 教科書は児童・生徒が直接手に取るものですから、教科書作りは責任ある仕事です。教科書ができあがった瞬間は、「子どもたちが内容に興味を持ってくれるだろうか」という不安や、「学んだ知識を実生活に活かしてくれるといいな」という期待で胸がいっぱいになります。
 学校のご協力で授業を見学させていただく機会があるのですが、教科書のどの部分に興味をもっているのか、教科書への子どもの視線や同級生との会話も気になります。また、編集部に電話をかけて、教科書に対するご意見をくださる先生もいらっしゃいます。「新しい教科書はここがよくなった」など、直接、おほめの言葉をいただいた時は、本当にうれしいです。

印象に残っている仕事
初めての編集会議でこれが教科書作りだと実感

 この仕事に就いて、いちばん印象に残っていることは、入社して初めて出席した編集会議です。編集委員の先生方が集まり、一見開き(2ページ)を作るのに、1時間も2時間も、激しい議論を繰り広げていました。その光景を見たときに、先生方の教科書作りにかける思いをひしひしと感じました。編集会議ではそれを全ページについて積み重ねていくわけですから、「4年かけて1冊作る」とはこういうことなんだ、と実感しました。
 家庭科は私の大学の専門分野ではなかったので、教科書を編集することに不安もありました。しかし、専門家ではない視点から疑問を持つことができたのは、子ども目線に近づけるので、よかったと思います。

これからの目標
有意義な議論を保障するにはスケジュール管理が重要

 教科書作りにかかわるすべての人の「子どもへの思い」を実現できる教科書を作りたいと思っています。
 著者の先生方はもちろん、デザイナーは子どもが見やすいレイアウトを考え、カメラマンやイラストレーターは学習内容が子どもに伝わる写し方・見せ方を考えるなど、それぞれ「子どもへの思い」を持っています。ときには意見が食い違うこともありますが、編集者は、妥協せずに意見を交わし、とりまとめ、形にすることが仕事です。
 この仕事を行うには、スケジュール管理が大切だと思っています。意見を交わし合うにも、とりまとめることにも、形にすることにも、やはり時間が必要です。ですが、時間は限られています。その限られた時間の中で、いかに効率よく作業や議論を進められるかがカギになります。例えば編集会議であれば、議題の立て方や、焦点、重点の置き方などを事前に練ることで、効率よく有意義な会議が進められます。これからの自分の力が試されるのは、この部分だと思っています。

東書への想いとメッセージ
親しみやすい職場 プライベートのつき合いも多い

 

 教科書を作っているから、堅い会社というイメージがあるかもしれませんが、東京書籍の魅力は親しみやすさです。まじめで、明確な目標をもって働いている頼りになる上司や先輩がたくさんいるので、仕事について相談できますし、会議はだれもが発言しやすい雰囲気です。プライベートでも、部署を越えた飲み会や、同期入社の飲み会など、会社の人と話す機会がたくさんあります。
 採用面接では、自分がどんな人間で、何を学び、何をしたいかを率直に伝えることが大切だと思います。率直に伝えることによってマイナスの答えをしなければならないときもあります。実際に私も面接で「数学は好きか?」と聞かれ「苦手です」とプラスではない返答をしましたが、苦手なことにどう向き合うか、どう挑戦するかを伝えてください。
 自分と向き合うのは難しいことですが、就職活動はそれができる大きなチャンスです。せっかくの貴重な機会ですので、真剣に自分と向き合ってほしいと思います。

とある1日のスケジュール

8:30 起床
朝食・身支度
10:00 出社
メールチェック
10:30 著者から戻ってきた校閲のまとめ
12:00 社員食堂で昼食
13:00 まとめた校閲を原稿に反映し、イラストの依頼、撮影の依頼などをする
17:00 社内で先生との打ち合わせ
19:00 スケジュールの確認、メールチェックをして退社
飲み会
帰宅
風呂など
24:00 就寝

教科書ができるまで

  • 発行企画
    文部科学省の発表した学習指導要領を読みこなし研究
  • 編集委員会の発足・審議
    教科書の編集方針や全体構成・内容項目などを検討
  • 原稿執筆依頼をし、進捗状況を確認しながら原稿を作成
    写真や挿絵などを準備
  • DTPなどによる編集作業
    表紙・デザインなどの検討・依頼
  • 申請本の作成(入稿作業)
  • 文部科学省に申請本を提出
  • 検定
  • 合格
  • 見本本の作成
  • 見本本を文部科学省に提出
  • 採択
  • 教師用指導書・周辺教材の作成
  • 学校に供給

※以上で約4年間