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中学校 英語

教科書の単元構成について、どのような変更がありますか。
Unit、Stage Activity、Let’sシリーズの3部構成としました。

①Unit
文法について目的・場面・状況から導入し、4技能を使った学習を行います。

②Stage Activity
複数の技能・領域を統合的に活用し、自己表現をします。
学期末にあたる時期(夏休み・冬休み・春休みの前)に配置しています。

③Let’sシリーズ(Let’s Listen / Let’s Read / Let’s Talk / Let’s Write)
4技能を集中的に扱い、よりリアルな場面設定のもとで実践的なコミュニケーション力を伸ばします。
教科書紙面上の目標の示し方、また評価についての考え方を教えてください。
生徒自身が見通しを持って学習に取り組めるように、各学年の巻頭(pp.2-3)に単元の活動目標を掲載しています。また、巻末には学年・Stage(学期)ごとの目標を「CAN-DOリスト」の形で示し、自己評価できるようにしました。

NEW HORIZONの編集上の工夫として、まず中学卒業時の到達目標を決め、そこから各学年、各学期、各単元の到達目標へとおろす逆向き設計(バックワードデザイン)を採用しました。
(例)1年3学期の場合
・学期末のStage Activity 3 (p.120)の目標=「思い出に残った学校行事について発表しよう。」
 ↑
・Unit 11 (p.115)の単元末Unit Activityの活動目標=「日記で思い出を残そう。」
 ↑
・Let’s Write 2 (p.108)の活動目標=「旅先からの絵はがきを書こう。」
 ↑
・Unit 10の単元末Unit Activity (p.107)の活動目標=「冬休みの思い出をたずね合おう」

このように、学期末のStage Activity 3での「思い出に残った学校行事の発表活動」に向けて、自分の体験を表現する様々な活動が用意されています。
他の学年や学期も同様で、段階的・系統的に学習を進めることができます。
小学校英語とのつながりについて、どのような変更がありますか。
1年夏休みまでの期間を「小中接続期」とし、以下のような単元内容で構成しました。

①Unit 0
・小学校で定番の話題についての対話活動や、アルファベットの名前と音、文字の書き方の要点をまとめています。
・全5ページ2時間配当。できない部分があっても立ち止まらずに、1学期間を通してくり返し扱って定着を図ります。
②Unit 1~Unit 5
・小学校でランダムに扱ってきた「表現」を「文法」的観点から系統的に配列し、小学校の学びを総整理できるようにしています。小学校のことに詳しくなくても、小学校でどのような表現や単語にふれてきたかが一目でわかります。
・小学校では聞いたり話したりといった「音」中心の授業が展開されます。それを生かし、授業の冒頭では簡単な対話活動を行い、本文もいきなり読むのではなく音で聞くところからはじめます。
be動詞の短縮形で、No, it isn’t. ではなく、No, it’s not. を使っているのはなぜですか。
会話での使用実態と学習負担を考慮しました。

NEW HORIZONでは次の2つの理由から、1年では一貫して〈it’s not〉式を用いています。

① 実際の使用例で、〈it’s not〉式のほうが多い。
Longman Dictionary of Spoken and Written Englishによれば、主語が人称代名詞の場合、会話体では〈...’s not〉式が70パーセント、〈... isn’t〉式が20パーセントであるとされています。

② 〈it’s not〉式のほうが学習負担が少ない。
人称代名詞とbe動詞の短縮形として、肯定の表現ですでに、I am → I’m、you are → you’re、it is → it’s のような形を学習しています。そのため否定の場合は、これにnotを加えるだけの〈it’s not〉式のほうが生徒にとってわかりやすく覚えやすいと考えられます。

なお、1年では混乱を避けるため、極力isn’tやaren’tは扱いませんが、1年Unit 11でthere is構文を学習する際に、there isn’t、there aren’tを導入して表現の幅を広げています。
NEW HORIZONの特徴的な句読法について教えてください。
省略してもよい句読点は「つける」方向で統一しています。

NEW HORIZONでは伝統的に、以下のような場合に句読点を省略せずにつける表記を採用しています。

●Ms. Baker の Msのあとのピリオド
イギリス英語ではMr.、 Mrs.、 Ms.にピリオドをつけない傾向がありますが、アメリカ英語ではつけるのが普通です。
●Nice to meet you, too. の too の前のコンマ
「…もまた」という意味の副詞tooの前(後)のコンマは、省略することによって文の意味に迷うケースがあり得るため(cf. Bob, too, frequently interrupted rehearsals to give advice. (ジーニアス英和辞典))、常にコンマをつける形で示しています。
●A, B, and C の3つ以上の語や文を並列する際のandの前のコンマ
これも省略してもよいものですが、NEW HORIZON全体としての「句読点つき」の原則に則り、省略しないで示しています。

いずれの場合も、どちらが正しいというわけではなく、「教科書では原則として省略しない形を示し、生徒たちが将来英語を使ってコミュニケーションする際には、実態に応じて省略してもよい」というのが、NEW HORIZONの考え方です。
先に関係代名詞のない形(接触節)を扱うのはなぜですか。関係代名詞の省略として教える方法もあると思いますが…。
後置修飾の指導の流れで、より単純な形から導入できるようにするためです。

関係代名詞を扱う際には、関係代名詞を単独で考えるよりも、英語構造の1つの特徴である「後置修飾」の流れと関連づけて系統的に指導するほうが理解しやすい、と考えられます。
後置修飾については、3年のUnit 5までに、以下のようなものを学習してきました。
・前置詞句によるもの (例:Look at the bench under the tree.)
・不定詞によるもの (例:I have a lot of books to read.)
・現在分詞・過去分詞によるもの (例:The boy standing by the door is Tim. / That is a book written by Soseki.)
この流れを受けて、Unit 5では新たに「節(主語+動詞)」による後置修飾として、接触節と関係代名詞節を学習します。
その際、接触節は
This is a picture I found on the internet. (Book 3、Unit 5、p.73)
という文を例にとりますと、
a) I found a picture 「私は写真を見つけた」
b) a picture I found 「私が見つけた写真」
のように、語順を変更するだけで新しい修飾構造ができるので、学習上の負担が比較的少ないと言えます。また、上の日本語訳を見てもわかるとおり、明示的な関係代名詞を持たない日本語にも、英語と同様に語順の変更によって修飾節を作る機能があるため、その点でも理解しやすいでしょう。
こうして節による後置修飾の機能にある程度慣れてから、
Gandhi is a man who has influenced a lot of people. (Book 3、Unit 5、p.74)
のような主格の関係代名詞を導入し、語順の変化だけでは節として後置修飾できない場合に、whoのような語が必要になることを説明します。そして次のページでは、「もの」の場合はwhoがthatやwhichになるということをつけ加えます。
このように、最初に「節でも後置修飾ができる」という最重要のポイントを単純な接触節の形で導入し、そのあとで、関係代名詞について順を追って学ぶ、という流れは、易しいものから難しいものへ、という学習の自然な流れであると考えています。
ページや時数は、どう変わりましたか。
学習指導要領の内容は新しくなりましたが、指導時数は週4時間(年間140時間)のまま変わりないので、本編のページ数はほぼ同程度としております。なお、総ページ数が増えているのは、巻末の資料編に補充リーディング教材やWord List、Word Room(絵辞書)などの内容を充実させたためです。
指導時数は年間140時間の7〜8割で終えられるよう、余裕をもたせています。

以下、平成28年度版と令和3年度版の本編ページ数・総ページ数・指導時数をお示しします。
●本編ページ数

1年
2年
3年
平成28年度版
130
121
111
令和 3年度版
126
126
114

●総ページ数

1年
2年
3年
平成28年度版
152
152
152
令和 3年度版
168
160
156

●指導時数

1年
2年
3年
平成28年度版
112
103
94
令和 3年度版
103
108
99

新課程で語彙の扱いはどのように変わりましたか。
新学習指導要領では、小学校で扱った600〜700語に1,600〜1,800語を加えた語を扱うように示されています。本教科書では小学校の既習語として630語を選び、中学校の新出語を約1,700語とし、合計約2,300語を取り上げています。
また、その2,300語のうち1,000語を「基本語」として厳選しました(小学校の既習語から468語、中学校の語から532語)。基本語は、教科書のWord ListやNew Words欄で太字で示しています。話したり書いたりして発信できる程度にまで定着させたい語で、CEFR-JのA1レベルや、従来多くの中学校教科書で取り上げられていた語などから選定しています。


教科書ではどんな書体が使用されていますか。
文字学習の負担軽減を目指し、より手書き文字に近いユニバーサルデザイン書体(NH Handwriting)を開発しました。主に1年の全編で使用しています。以降はセンチュリー系の書体を使用しておりますが、手紙など手書きを想定した英文では前述の新書体を使用しています。
また、記入欄の4線では第2線と第3線の間の幅をやや広げています。小文字の多くが第2線と第3線の間に書き込むので、やや広いと書きやすくなります。

NEW HORIZONの本文書体は、1年Learning LITERATURE in English(p.123)までは手書き風の新書体(NH Handwriting)を、1年の最終単元Let’s Read 2(p.124)ではセンチュリー系の書体を用いています。これは、書き文字に近い書体を一年間を通して使用することで、文字習得の負担を減らすことをねらったものです。一方で、長い文章を読むときに読みやすいセンチュリー系書体も1年の最後に導入し、書体の違いを知ることができるように配慮しています。

なお、テスト問題作成の際などに教科書の書体をお使いになりたい場合、新書体(NH Handwriting)のデータは指導書のDVDからダウンロードが可能です。
センチュリー系書体は、一般的なPCにインストールされているもの(Century)とほぼ変わりません。

その他にゴチック系の書体として広く使われているものをご紹介いたします。いずれも教科書の書体とは異なる点がありますので、ご了承ください。

●Century Gothic 

Kkの斜めの線がひらがなの「く」のようにつながってしまいます。
※大文字のI(アイ)に横棒がなく、小文字の l(エル)と同じに見えます。

●Comic Sans MS 

※大文字のKの斜めの線が、ひらがなの「く」のようにつながっています。
※大文字のYが小文字のyと同じ形で、縦になるべき線が斜めになっています。

●Arial Unicode MS 

※小文字のaで、丸い部分の上部に線が出ています。
※大文字のI(アイ)に横棒がなく、小文字のl(エル)と同じに見えます。

1年p.17で、kanjiは立体、arigatoは斜字体(イタリック)です。どのような基準で使い分けているのですか。
英英辞典での掲載の有無を根拠に「英語化しているかどうか」を判断しました。

英文中の外国語由来の語は、「英語として扱う(すでに英語化している)」場合は立体、「外来語として扱う(まだ英語化していない)」場合は斜字体(イタリック)で示しています。「英語化しているかどうか」の判断基準はさまざま考えられますが、令和3年度版NEW HORIZONでは、アメリカ英語の権威ある辞書、Merriam-Webster’s Collegiate Dictionary (11th) に掲載されている語は「英語化している」と判断し、立体で示しました。
教科書で使用されているのはどの地域の英語ですか
全編を通して、アメリカ英語を使用しています。

NEW HORIZONでは、標準的なアメリカ英語を中心に扱っています。
付属教材のCD等の音声も、すべてアメリカ英語です。

教科書中には、さまざまな国からやってきたキャラクターが登場しますが、標準的な英語のモデルを示すねらいのため、それぞれの人物の出身地に応じた特徴的な英語の表現や音声を取り上げることはしていません。