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小学校 理科

平成27年度版の教科書の観察・実験では,どのような器具・材料を使いますか?
 平成27年度版の教科書で取り上げている観察・実験で扱っている器具・材料などを添付のファイルにまとめましたので,ご活用ください。

○ 表は,Wordファイルで学年ごとのファイルになっています。
○ 本文の観察・実験に加え,単元導入の活動や「理科のひろば」で扱っている器具・材料なども掲載しています。
○ 主な器具・材料などのメーカー・規格・価格も掲載しています(規格・価格は平成27年3月現在のものです。)。

平成27年度「新編 新しい理科」 観察・実験器具材料一覧 3年
平成27年度「新編 新しい理科」 観察・実験器具材料一覧 4年
平成27年度「新編 新しい理科」 観察・実験器具材料一覧 5年
平成27年度「新編 新しい理科」 観察・実験器具材料一覧 6年
教科書の場合,人間や動物の場合と同様に,植物に関しても「成長」を用いますが,なぜ「生長」ではないのでしょうか。
 教科書の理科用語表記は,以下の点を拠り所としています。

(1) 教科書の表記については,検定基準で「学習指導要領」「学術用語集」などによることと示されています。
(2) 小学校学習指導要領解説 理科編での表記は,植物について「成長」となっています。
(3) 『学術用語集 植物学編』での表記は,「成長」となっています。

 また,小学校の段階で「生長」と「成長」を混在させると子どもが混乱するおそれがあるとの判断もあり,「成長」で統一しています。
3年の「成虫」や5年の「電磁石」など,当該学年より上位学年の配当漢字が使われている場合がありますが,これはなぜですか?
 平成27年度「新編 新しい理科」では,太字で示した科学用語について,以下のような表記上のルールを採用しております。
・本書で学習した科学用語は,子どもたちが今後中学校・高等学校へと成長しても使っていくことが想定されるので,長期的な視点での用語の定着を鑑み,できるだけ混ぜ書き(平仮名と漢字が混ざった表記)をしない。
・3年の「せい虫」や5年の「電じしゃく」など,当該学年で習っていない漢字が含まれる用語については,当該学年よりも一つ上の学年の配当漢字までであれば,漢字を用いることとする(3年「せい虫」は,「成」が4年の漢字なので,「成虫」とする など)。ただし6年の場合は,常用漢字まで用いてよいこととする(「運搬」「堆積」「水溶液」など)。
 ご指導の際に,これらの科学用語で漢字と平仮名のどちらを用いるかにつきましては,学級や子どもの実態に応じてご判断いただければと存じます。
3年の太陽の移動についての説明で,「太陽は,いつも少しずつ動いています」と言うと,天動説ではありませんか?「太陽の位置が少しずつ変わるからです」の方がよいと思いますが。
 3年で,物によって地面にできるかげの位置の変化をとらえる際に,太陽の動きと関係づけて取り上げるように学習指導要領では規定されています。ご指摘のように天体全体の日周運動にまで視点をあてると,天動説に問題が及びますが,当該の学習では太陽の位置の移動を見かけの動きを前提にして取り上げるよう規定されているため,教科書では「太陽は,いつも少しずつ動いています。」と示しています。また,次項では太陽の日周運動を考え,観察する設定になっていますが,これについても学習指導要領では「太陽が東から南を通って西に動くことを取り扱うものとする。」と規定しているため,太陽の位置の移動については単元全体として統一した表現にする必要があります。
 さらに,発達段階から考えても,小学校では,子どもが観察でとらえたありのままの表現として「太陽は,いつも少しずつ動いています。」としています。地動説的な見方は,地球の自転,太陽系での太陽と地球の位置関係などがわかって初めて理解できるものと考えていますので,中学校での学習内容と判断しています。
4年の「水のすがたと温度」で水を沸騰させる際,教科書どおりに実験を行っても水の温度が97℃ぐらいまでしか上がらない(100℃まで上がらない)のですが,なぜですか?
 棒温度計は,ガラス内の赤い液体の熱膨張を利用した温度測定器具ですが,4年p.110の実験1の方法では,棒温度計の先端部(液だめ部分)しかあたためられないため,棒温度計の表示を100℃まで至らせるのは難しいと考えられます。水の沸騰時に温度計がほぼ100℃を示すようにするには,p.111の「調べ方のくふう」に取り上げられているとおり,ビーカーの代わりに丸底フラスコを用いて棒温度計全体があたためられるようにする方法,または棒温度計ではなくデジタル温度計を用いる方法が考えられます。これらの方法については,以下の理由から,教科書では別法としての提示にとどめています。
・ガラス器具を初めて扱う4年の子どもにとって,スタンドを用いて丸底フラスコを適切な高さ・角度に固定する操作は難しく,丸底フラスコを割ったりスタンドを倒したりするおそれがある。
・現時点では,デジタル温度計が実験室に常備されている学校が少ない。
 以上のように,教科書では,子どもの発達段階と学校現場の実情を考慮し,p.110の方法を採用しています。学級や子どもの実態に応じて,実験器具を選択していただければと存じます。
5年の「物のとけ方」で,食塩以外の溶かす物として,これまではホウ酸を扱っていましたが,平成27年度の教科書からミョウバンに変わりました。これはなぜですか?
 ミョウバンの利点としては,以下の①~③が挙げられます。
①漬物などの食品に利用されており,子どもにとって安全に扱いやすい。
②一定量の水に対する溶解量が常温では食塩の3分の1程度なのに60℃では食塩をはるかに上回るなど,水温による溶解量の変化が大きく,子どもの学習意欲を喚起しやすい。
③大きな結晶を作りやすく,子どもの興味・関心を高めやすい。

 一方,ホウ酸の利点としましては,ミョウバンに比べて,溶かす前の結晶と水溶液を冷却して析出した結晶の形状に大きな違いがないため,溶かした物を取り出すことができることをとらえやすいという点が挙げられます。
 平成27年度『新編 新しい理科5』では,ホウ酸の利点よりもミョウバンの利点を重視し,水に溶かす物として,食塩とともにミョウバンを取り上げました。特に単元展開に関して,ミョウバンの利点②を生かして,「水温を20℃と40℃にして調べる実験(p.101実験4)」と「水温を60℃にして調べる実験(p.103実験5)」をあえて分けて扱っています。このことにより,子どもが根拠をもって予想しながら調べることができ,物の違いによる溶け方の違いをより強く実感することができると考えています。