奇跡の大自然図鑑
ISBN:978-4-487-81303-2
定価6,380円(本体5,800円+税10%)
発売年月日:2020年08月05日
ページ数:
判型:
約460の絶景地形と驚異の気象現象を大迫力のビジュアルで紹介!
世界の山脈や火山は、河川や氷河は、渓谷や洞窟はどのように生まれたか?
本書は、7つの大陸すべてを網羅した自然地理学の図鑑だ。
北アメリカのグランドキャニオン、ノルウェーのフィヨルド、メキシコのクリスタルの洞窟など、地球の大自然の多様性とその美しさが豊富なビジュアルで紹介されている。
解説は、地質学や地理学をはじめ、動物学、植物学などの科学の知識を織り交ぜて書かれており、ここにおさめられた約460の奇跡の景観がどのように生まれたのかがよくわかる。
『奇跡の大自然図鑑』紹介動画
序文 ―『奇跡の大自然図鑑』日本語版刊行にあたって
「なんだろう、これは?」「へぇー!」「すごい!!」「ここに行ってみたい」
監修者としての思いは、本書をそんなふうにして自在に楽しまれて欲しい、ということに尽きる。
『奇跡の大自然図鑑』と命名された本書は、DK社の『Natural Wonders of the World』を原書としたものだ。壮大さと繊細さをあわせ持ち、思わず目を見張らずにはいられない数々の写真、ヴィジュアルで直接的に脳にうったえかけてくるカラフルな見栄えに良い3D図、必要最低限の分量でありながらもその場所の特徴を的確に教えてくれる解説は、さすが、スミソニアン協会によってお墨付きが与えられているものだけあって、見事であるとしか言いようがない。
本書では、地球の各所で繰り広げられている驚異的な自然現象や、その結果として生み出されてきた絶景の数々が、主に地質学や地理学の観点から平易に解説されている。また、そこに育まれる生き物についての紹介も豊富だ。子どもから大人までの誰もが、ただ図版をぱらぱらと眺めるだけであっても、あるいは、腰を据えてじっくり読み込んでいってみてもよい一冊に出来上がっている。監修者自身がそうであったように、読者が本書と向き合う時間は心地好い刺激に満ち満ちた有意義なものとなるに違いない。
本書の万人受けする図鑑としての特徴は、大陸ごとに章が分けられており、項目が見つけやすい点、各章のはじめには大陸ごとの大きな地図と成り立ちについての詳しい解説がある点、各項目の程よい長さの説明文が難解でなく、かつ飽きさせない点、などに見てとれる。各章に収まりきらなかった目録、それに用語集もとても充実しており、ぜひ活用してもらいたい。
日本語版監修にあたっては、専門性をきちんと担保しつつも、この分野への親しみやすさを呼び覚まそうと意識した。スペースが限られている中で大自然の姿を魅力的に映し出すことが大切だと考えた。原書の軽微な誤りは可能な限り修正したが、なお見落としはあるだろう。御叱正を賜れば幸いである。
本書が多くの皆様に、永く、愛され続けることを願っている。
日本語版監修者 吉田英嗣(明治大学文学部准教授)