カリキュラム・マネジメントでは，各教科等で身に付けた資質・能力が，他の教科等で活用されたり発揮されたりするようにすることが期待されます。そのためには，各教科等における単元デザインとともに，それぞれの教科等で，児童がどのように学んでいるかを俯瞰することが大切です。東京書籍の教科書は，教科の内容に加え，他の教科等に関連する学びが登場するなど，各学校におけるカリキュラム・マネジメントに役立つ，横断的な構成となっています。

　書写の教科書では，書写の学習で身に付けた力を，他教科等で生かすことができる題材を取り上げています。ここでは，社会科における「新聞」を書く活動や，算数科における「ぼうグラフ」を書く活動の中で，書写の力をどのように活用するかを紹介しています。

　算数の学習では，図形やブロック，グラフ等を子ども自身で操作したり，動かしたり，数値を変えたりする試行錯誤を通して考える力を育てます。教科書紙面にあるを探してみましょう。東書Eネットにデジタルコンテンツが用意されている箇所です。新課程の教科書からは，紙面のQRコードよりこうしたコンテンツに直接アクセスでき，授業はもちろん家からでも活動に取り組めるようになります。紙面とデジタルが融合した新しい教科書の可能性をぜひ実感してください。

　「新編　新しい算数　４下　P.19」の算数デジタルコンテンツの例です。
図形の面積の求め方について，児童が自由に補助線をひいたり，図形を切ったり，回転させたり，複製させたりといった作業を繰り返し行うことができるので，たくさんの考え方を引き出すことができます。

　持続可能な開発目標（SDGs）とは，全ての人が平和と豊かさを享受できる持続可能な社会を実現するための，世界共通の開発目標です。今，すべての目標を実現するうえで教育の役割が注目されています。日本でも，国として「ESD（持続可能な開発のための教育）・環境教育の推進」を図っており，義務教育段階からの実践が求められています。日頃，児童・生徒が使用する各教科の教科書に，SDGsやESDに関することが記載され指導されることは，持続可能な社会の実現に近づくための大きな一歩になると期待しています。