おもちゃ教材で育む人間関係と自閉スペクトラム症の療育_オンデマンド版
親・保育園・幼稚園・学校・児童発達支援・放課後等デイサービスのためのガイド
ISBN:978-4-487-81731-3
定価2,750円(本体2,500円+税10%)
発売年月日:2024年01月25日
ページ数:244
判型:B5
自閉スペクトラム症の子どもが苦手とする対人関係への支援を通して、信頼関係や愛着の関係という基本的な人間関係を構築したり、改善させたり、発展に導くための方法を実践事例を用いて、具体的に示した一冊です。
はじめに
■この本の特徴
一般的に、人間関係は、親(養育者)との愛着関係に始まり、祖父母やきょうだいに広がり、先生や友だちへの信頼関係、そして、親しい人との恋愛関係、夫婦関係へと深まって、発展していきます。人の成長・発達とその生涯は、人間関係を抜きに考えられません。本書ではまず、この人間関係について、見て分かるように可視化をして、説明しています。
さて、周知のとおり、自閉スペクトラム症の人たちは、対人関係の障害によって、人間関係を結ぶことや育むことを苦手とします。彼らは、対人関係が苦手な分、「物との関係」(対物関係)に囚われた生活を送りたがります。この特徴を踏まえて、おもちゃ教材を用いることで、彼らの対人関係にアプローチし、人間関係の形成を目指す支援を行いたいと思います。
具体的には、お母さん・お父さんと目を合わせてくれないのなら、おもちゃ教材を見せることで、親の目にも視線が合うように場面を設定していくことです。また、呼んでも振り向いてくれない、指差しても見てくれない、ちょうだいと求めても応じてくれないなどの状態に際しては、おもちゃ教材を媒介にして改めて求めてみると、人に応じられるようになっていきます。
これを進めていくと、「おもちゃ教材を用いて自閉スペクトラム症の子どもが応じられる課題を設定する」→「その子どもが課題を理解し安心して取り組めるように手本やモデルを見せて」→「分からせて」→「課題遂行を支援し」→「やり抜く体験をさせて」→「達成感を得てもらい」→かつ「自信をもたせて」→「人への愛着関係や信頼関係を築き」→「人間関係を深めさせ、発展させていく(または、修復させていく)」ことになります。
このおもちゃ教材を媒介にした人間関係の形成の流れもイラストを用いて分かりやすく図説しました。
言うまでもなく、育児も保育も教育も発達支援も放課後支援も「人間関係が基盤にあってこそ、成り立つもの」でありましょう。この観点から、本書は、自閉スペクトラム症の子どもとの「対人関係」や「人間関係」で困り、悩んでいる親御さんや保育園、幼稚園、学校の先生、児童発達支援や放課後等デイサービスに関わる支援員の皆さんのために、書き上げました。
お忙しい皆さんに配慮して、購入しやすくて、すぐに使えるおもちゃ教材を、ふんだんに掲載しています。それらは、個別から集団に至るまで使えるように使用方法も「視覚化」して説明を加えています。これら“おすすめ”のおもちゃ教材を用いて、情緒・認知課題の設定をして、一日のうちで5~10分でも構いませんので、自閉スペクトラム症のお子さんとのやりとりを楽しんでください。子どもとの新たな人間関係が始まると思います。
■本書の基本「子どもの療育相談室」について
児童発達支援や放課後等デイサービス事業の広がりに伴い、「早期発達支援」すなわち「療育と相談」という専門の機能が事業者に強く求められるようになりました。これは、親御さんの願いであり、厚生労働省の方針でもあります。
私は、26年前に「子どもの療育相談室」を大学内に立ち上げて、「療育と相談」に努めてきました。元々、社会福祉法人が運営する通園施設(児童発達支援センター)や精神科外来の子ども治療施設での経験がありましたので、「療育と相談」を行うにあたってのハード面とソフト面には、強い思い入れがありました。
プレイルームと相談室というハード面においては、①「個別の療育ができる個室があり、遊具が設置できること」、②「親御さん対応の部屋があること」、③「きょうだいや祖父母に対応できる部屋も確保できること」、④「その全員が交わり活動できる集団対応のスペースがあること」、⑤「それらの諸活動を一望でき、かつ、記録(録画など)ができる設備配置や操作が可能な観察室が設けられること」という条件です。
ソフトの面では、①「個別療育」とともに②「親子の関係調整」を行い、③「家族支援」を目指すという「パッケージ・プログラム」を実践の柱にすることです。詳しくは、第6章と第7章をご覧ください。
この実践は、利用者から喜ばれ、そして着実に成果をあげたので、多くの専門家や関係機関から高い評価を得てきました。その結果、2005 年からはこの「子どもの療育相談室」の機能をほぼ丸ごと、宮城県発達障害者支援センター「えくぼ」に移動させて「公的なサービス」としての運用を開始しました。
現在では、発達障害者支援センターの役割が間接支援(第三次機関)に集約されているので、「療育」の実践は地域の児童発達支援センターにお任せしています。ただし、これまでの蓄積があるので、「専門家の皆さんへのアドバイス」という役割でもって力を発揮しています。
本書で示した「子どもの療育相談室」のハードとソフトに基づく実践を、これからの保育や児童発達支援、放課後等デイサービスの参考にして頂ければ幸いです。
2023年11月3日 白石雅一
コンテンツ
第1章 人間関係の発達と自閉スペクトラム症 11
1. 対人関係と人間関係 12
(1) 対人関係と人間関係の違い (2) 対人関係 (3) 人間関係 12
2. 人間関係の発達ストーリー 14
(1) 人間関係と愛着 14 コラム1 明確な愛着期のキーワード 16
コラム2 愛着の型 17
(2) その後の愛着と人間関係 17
コラム3 情動調律 19
コラム4 ごっこ遊び 21
3. 人間関係の輪と成長 23
(1) 人間関係の輪の変化 23
(2) 人間関係の輪のそだち 24
4.ASDの子どもの人間関係の特徴 26
(1) ASDの子どもたちと人間関係の特徴 26
(2) ASDの子どもの「対物関係」と「人間関係」 27
5.ASDの子どもの人間関係の育て方 28
(1) 乳児期〜幼児期:はぐくみ・受け容れ期 28
(2) 児童期:はぐくみ期 30
(3) 青年期: 状況に応じた現実対応期 32
【特別支援学校中等部・高等部】 32
【中学校・高等学校】 35
第2章 自閉スペクトラム症とおもちゃ教材 37
1. 自閉スペクトラム症の基本的な障害 38
(1) 自閉スペクトラム症とは 38
社会性の障害 38
コミュニケーションの障害 39
こだわり行動 40
(2) 療育とは 40
(3) ASDの療育 42
(4) ASDの対人関係の実態 43
(5) ASDの「療育」のヒント 44
2. ASDの子どもの遊びとおもちゃ 46
(1) ASDの子どもの遊び 46
(2) ASDの子どもの遊びの特徴 46
(3) ASDの子どもと物との関係 46
(4) ASDの子どもが好きなおもちゃ 46
(5) ASDの子どもとおもちゃの関係 48
(6) ASDの子どものこだわりの物とおもちゃと対人関係 48
(7) ASDの子どものこだわりの物や魅力あるおもちゃで介入する 48
(8) ASDの子どもと「おもちゃ教材」 50
(9) ASDの子どもにウケるおもちゃ教材のポイント 51
(10) おもちゃ教材のレーダーチャート 53
3. おもちゃ教材のいろいろ 紹介と評価(レーダーチャート)と使い方 54
(1) プチッとビーズとジョイピッツ 54
(2) スポンジ 積む積む 55
(3) ペグ刺し と 容器入れ 56
(4) カラーシール貼り と モコモコシール貼り 57 醤油さし /醤油鯛
(5) バックル 58
(6) ジャンボビーズのモール釣り 58
(7) 醤油さし /醤油鯛 59
(8) おもしろ消しゴム /ブロックのりもの、 ブロックどうぶつ 60
(9) 玉刺し課題でこだわり行動に介入 61
(10) ポリドロン 62 (11) プレイボード 63
第3章 情緒・認知課題について 65
1. ASDの子どもの情緒と療育 66
(1) ASDの子どもの情緒の特性 66
(2) 情緒と認知と感覚に配慮した療育 66
(3) 療育の前から療育は始まっている 67
2. 情緒・認知課題と個別療育 70
(1) 個別の療育の方法と導入 70
(2) 情緒・認知課題 72
(3) 情緒・認知課題とおもちゃ教材 73
3. 情緒・認知課題の実施 73
(1) 支援者が落ち着いて見せて、“安心・安定のモデル ”となる 73
(2) 提示課題は「本当に簡単だ」ということを “やって見せて分からせる” 73
(3) 子どもに実際にやってもらって、安心させる 75
(4) 次の課題提示をして達成感や自信につなげて信頼関係を得る 76
(5) 課題提示のコツ:子どもの状態と好みのリサーチをする 76
(6) 課題提示のコツ:段々と難易度を上げ、途中で諦めさせない 78
(7) 課題提示のコツ:続けさせること 80
第4章 おもちゃ教材を使って、見せること、聞かせること、 操作させること
─放デイ、学校で、家庭でも 81
1. 100円ショップの商品をおもちゃ教材にして見せること 82
(1) 見てくれないASDの子ども 82
(2)《見せること》の工夫・見ることの支援1 82
(3)《見せること》の工夫・見ることの支援2 87
(4) 100円ショップと療育 89
2.《聞かせる》ための技術とおもちゃ教材 90
(1) 聞いてくれないASDの子ども 90
(2)《聞くこと》とASDの子ども 90
(3)3年1組4名のASD 91
(4)《聞かせる》ためのピカッと光る配慮と取り組み 92
(5)《聞かせる》ための見事な個別的配慮と全体への配慮 94
(6) ASDの子どもたちに《聞かせる》ためのコツ 96
(7) 《聞かせる》ためのおもちゃ教材 97
(8) まだまだある《聞かせる》おもちゃ教材 100
(9)《聞かせる》ことは共同注意の力 102
3.《操作させる》こととASDの子どもの成長・発達 102
(1) 操作しない(やってくれない)102
(2) 操作するって、楽しいのに103
(3) ガンプラ世代と操作しない ASDの子ども103
(4) ガンダムの食玩利用 104
(5) どの世代にも受けるガンダムフィギュア 106
(6) 現在のガンプラとお勧め商品 108
(7) ぐるぐる回すことをテーマに《操作する》力を促すおもちゃ教材 109
1 コマ 109
2 ゼンマイ人形 109
3 ゼンマイグッズのいろいろ 110
4 お弁当用しょう油さし 110
5 なりきり新幹線 110
(8) 永遠の少年たちに 111
(9) さらに発展! 社会性の学習の一歩として 112
第5章 問題別 おもちゃ教材の使用例 115
1. トイレにまつわるこだわり行動への対処 116
(1) トイレとこだわり行動 116
(2) りょう太君のオムツこだわりへのおもちゃ教材の利用 116
(3) こだわり行動における認知と情緒の影響 118
(4) りょう太君の変化とその意味 118
2. 「アオ!」の色こだわり:紙コップとスタンプ、シールの活用 119
(1) 数字こだわりを気分転換に利用する 127
(2) スタンプで「アオ」色こだわりとビー玉も忘れる 121
(3) それでも「アオ」色にこだわるので、シールで介入 124
(4) 最近の様子: グルグル描きの克服 126
3. 「数字こだわり」に効くシールブック 127
(1) 事例アーカイブ 119
(2) 変更を受け入れるためのトレーニング 128
4. 無気力になってしまうASDの子どもへの介入方法と療育 130
(1) 無気力型のASDとは 130
(2) 無気力への関わりのコツ 131
(3) レゴブロックによる片付けセラピー 132
(4) 片付けられない子どもにジャンボビーズを 134
(5) ダイヤモンドのようなおもちゃ教材 135
(6) ピルケースとビンに仕舞う 137
第6章 ASDと子どもの療育相談室 〜個別の療育と家庭支援の方法〜
1. 親子いっしょの療育相談室の誕生と特色 140
(1) 強度行動障害の家庭訪問(アウトリーチ)で人間関係を見直す 140
(2) 関係は「個別」から 141
(3) 親子いっしょの『子どもの療育相談室』 のプログラム 141
表 子どもの療育相談室パッケージ・プログラム142
療育相談の流れ1 143
療育相談の流れ2 144
(4) 個別療育の進め方と親子の関係支援 146
1 安定の基盤作りとやりとり 146
表 やりとりのサイクル 148
2 情緒
・認知課題の実施について 148
3 寄り添って、手を添えて 150
4 向かい合って、刺激を強く 151
5 親子で楽しむ療育152
6 親子で進める個別療育 152
7 遊びや課題を共有して楽しめる家族に 152
2.“個別”の関係創りと“みんな”の関係創り 153
事例 1 支援者との関係形成から母親との関係修復へ 153
事例 2 行動障害への間接的アプローチ〜両親との関係修復〜 154
事例 3 きょうだい関係、きょうだいと親との関係 155
3. 家族の成長と療育 156
第7章 親子関係と家族関係のための療育相談 事例 159
1. 引っ越しや離婚の危機(ライフ・イベント)に対する療育の効果 160
(1) ライフ・イベントとASD160
1 ライフ・イベントはストレス源 160
2 特に引っ越しには注意が必要! 160
3 引っ越しへの対処 161
(2) 翔太君と親の離婚危機 161
1 翔太君の発達歴162
2 問題の概要と主訴 163
(3) 個別療育と家族支援の経過 164
1 初回セッション:母親の高い理想 164
2 第2回セッション:接近と回避の葛藤 164
3 第3回セッション:父親参加と心情 166
4 第4回セッション:父親、家に帰る 167
5 第5回セッション〜第7回セッション:もう大丈夫! 167
(4) 親の心、家族の絆。そして虐待予防 168
2. 父親問題に関する取り組み 170
(1) 育児困難の陰に父親の病理がある 170
(2) 父親像が療育のポイントとなった事例 171
1“謎の携帯ラジオ” のこうへい君 171
2 母親の苦しみと父親の諦め 172
3 こうへい君へのプレイセラピー 172
4 ファンタジーの中の発見 〜父親への同一視〜173
5 プロレスで展開 174
6 父親の登場 175
7 父親の変化とこうへい君の成長 176
8 こうへい君からの“贈り物” 176
(3) 療育実践とサイコドラマについて177
1 サイコドラマとは 177
2 サイコドラマと療育 178
3 サイコドラマの療育アプローチ 178
4 療育場面の「起・承・転・結」179
3. おじいちゃんとおばあちゃんのケア、そして療育 181
(1) 祖父母の抱える情報格差 181
(2) 無理解と誤解の原因 182
(3) 関係の弊害 182
1 肥満 182
2 孤立 183
3 うつ状態 184
(4) 『子どもの療育相談室』の祖父母ケア 185
1 肥満改善への取り組み 185
2 頑なで孤立を招くおじいちゃんへのレクチャー 188
3 うつ状態への対処 191
(5) ケースのその後 194
第8章 ASDの子どものパニック〜理解と防ぎ方と対処例〜 196
(1) パニックについて 196
(2) パニック用語と歴史 196
(3) ASDの人たちのパニック(第四のパニック) 198
(4) パニックに陥りやすいわけ 198
(5) ASDの人たちのパニックの定義 200
表1 ASDの人たちのパニックの定義 200
(6) ASDの子どもをパニックに陥らせないための13箇条 200
表2 ASDの子どもをパニックに陥らせないための13箇条 200
(7) ASDの子どもがパニックに陥った際の対応のポイント 201
表3 ASDの子どもをパニックに陥った際の対応のポイント 201
(8) パニック寸前での回避術 202
第9章 ASDの子どものこだわり行動〜理解と対処と活かし方〜 203
(1) はじめに こだわり行動の定義 204
表1 ASDの人たちのこだわり行動の定義 204
(2) こだわり行動の3つの特徴 204
(3) こだわり行動の困ったところと強み 204
❶ 「変えない」の困ったところと強み 204
❷「やめない」の困ったところと強み 205
❸「始めない」の困ったところと強み 205
(4) 変えない、やめない、始めない、への対処法 205
❶ 「変えない」: ルーチンの中に、緩やかに変化を加える 205
❷「やめない」: 交換条件を提示して、やりとりする 205
❸「始めない」: 見通しをもたせる 206
(5) さらなる問題〜パニックや自傷行動との関係〜 206
(6) 事例 こだわり行動・パニック・自傷行動の連鎖への対処と支援 206
❶ ケース A君の概要(強度行動障害)206
❷ こだわり行動に注目し、強みを活用した関わり 206
❸ 本事例の成功の要点とまとめ 208
コラム5 あらためて こだわり行動の定義について 209
コラム6 あらためて ASDの人たちのパニックの定義 210
コラム7 自傷行動(発達障害の場合)の定義 210
第10章 ASDの子どもの集団遊びと集団指導 213
1. 集団とテーブルゲームとレーダーチャート 214
(1) ASDの子どもたちにとっての “集団 ”とは 214
(2) 集団遊びのコツ 214
(3) テーブルゲームとレーダーチャート 216
2. 集団遊びに用いるテーブルゲーム(カードゲーム)のレーダーチャート 217
(1) 「ひゃっぴき いっしゅ(入門編)」 217
(2)「どうぶつババ抜き〜カードを抜いて鳴きマネするババ抜き〜」 218
(3)「ヒットマンガ〜想像力で楽しむ新感覚かるた〜」219
(4)「写真 DE ヒトコト〜お題の写真でおもしろい一言!〜」 220
(5)「ツッコミかるた〜トーク&かるたゲーム〜」221
(6)「うんちあつめポーカー〜うんちを集めて強さを競え!〜」223
(7)「どうしてかな? 理由の説明 学習絵カード」225
3. 集団遊びに用いるボードゲームのレーダーチャート 226
(1) ブロックス 〜家族みんなで楽しめるテリトリー戦略ゲーム〜 226
(2) マジキューブ (全面マグネットキューブ)で、こだわり行動に介入する ! 227
(3) ストーリーキューブで楽しく苦手克服 228
(4) バランスゲーム 3種でハラハラドキドキの共有 229
4. 100円ショップのグッズで集団遊びと集団指導 231
(1) シャトルキャッチ 231
(2) パッチン飛ばしと生活単元学習 232
1 定規(算数)232
2 包丁(調理活動)232
3 算数、生活、遊びを合わせた生活単元学習としての「パッチン飛ばし」233
4 プールスティックと保温チューブ 233
5 100円と生活単元学習の満足感と達成感 234
5. 人間関係を育てるおもちゃ教材の紹介 235
(1) バランスにんじゃの仕様 235
(2) 無理なく「人間関係」の大切さを教え、「ルール」を守ることをイメージさせる方法236
あとがき 239
引用・参考文献 240
著者紹介 243