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英語で読む日本の歴史をつくった女性たち

英語で読む日本の歴史をつくった女性たち

ロックリー トーマス/著

ISBN:978-4-487-81536-4
定価1,540円(本体1,400円+税10%)
発売年月日:2022年03月22日
ページ数:256
判型:四六判

解説:
日本人よりも日本に詳しいイギリス人歴史家・英語教育者が、卑弥呼から緒方貞子まで、日本の歴史をつくった女性たちを「英語」と日本語対訳で紹介。
好評『英語で読む 外国人がほんとに知りたい日本の文化と歴史』の続編。

今度は日本史上の女性たち(一部外国人も含む)を取り上げて英語と日本語対訳で紹介します。
卑弥呼、紫式部など基本的な人物を押さえつつ、葛飾応為、川上貞奴などの表現者、さらにベアテ・シロタ・ゴードン、緒方貞子など現代日本・世界に影響を与えた人物も取り上げます。
外国人に語りたくなるような「日本の歴史雑学」を読みながら、英語の「長文読解力」と単語・熟語力が身につき、さらにリスニング力も鍛えられます。
英文のレベル設定は、大学1~2年生程度で、現代的テーマ性と英語学習書としての実用性を兼ね備えた一冊です。

Introduction / はじめに

The twenty women in this book have been the movers and shakers of Japanese history. Some of them like Yosano Akiko, Tsuda Umeko and Beate Sirota Gordon acted for women’s rights, others like Murasaki Shikibu, Izumo no Okuni, Himiko, and Hojo Masako simply did amazing things that changed Japan and the world. What they have in common is that they are at the foundation of Japanese, and global, history. Some of them will already be familiar to you, others you will be hearing of for the first time.
But this is a book for learning English I hear you say, why should we learn about women in history when we just want to learn a foreign language?
Well, using a language requires you to have something to say, some content to your speaking or writing. You can know all the words in the world, but if you have nothing interesting to say or write, they will be of no use to you.
This book will give you topics, themes, and trivia to spark the interest of the person you are talking to, inspire them to ask questions, start a conversation, and make friends. Talking and reading will help improve your fluency and confidence in English, the QR code listening will help tune your ear to others’ speech, and the new words and phrases you learn will strengthen your English overall. This book is designed to lead to great improvements in your language learning.
Whoever you are, wherever you are from, draw inspiration from these women’s stories, from these human lives, AND, hopefully, learn some useful and fun English at the same time.

Good luck!


この本に登場する20人の女性は日本の歴史に影響を与えてきた重要人物たちです。与謝野晶子や津田梅子、ベアテ・シロタ・ ゴードンは女性の権利のために立ち上がりました。紫式部や出雲阿国、卑弥呼、北条政子はただ純粋に日本や世界を変える偉業を成し遂げました。共通しているのは彼女たちは日本、そして世界の歴史の基盤となったということです。中にはあなたが既によく知っている人物もいるでしょうし、全く初めて耳にするような人もいるでしょう。
ところで、「これは英語を学ぶための本じゃないの?」「なぜ外国語を学びたいだけなのに歴史上の女性について学ばなければいけないの?」と思ってはいないでしょうか?
言葉を使うということはあなたの中に何か言いたいこと、つまり、あなたが話したり書いたりする内容が必要ということにほかなりません。たとえこの世にあるすべての言葉を覚えたとしても、もしあなたの中に言いたいことや書きたいことがなかったとしたら、そうした言葉たちは何の意味もなさないのです。
本書に出てくる話題やテーマ、豆知識の数々はあなたの話し相手の興味をそそり、思わず相手が質問をして、そこから会話が始まり、親しくなれることでしょう。話すことと読むことであなたの英語は流暢になり自信もつき、QRコードリスニングは会話を聞き取るための耳づくりをしてくれます。そして新しい単語や表現はあなたの英語を全体的に底上げしてくれるでしょう。本書はあなたの語学が飛躍的に上達するように組み立てられているのです。

あなたがどういう方であれ、どこのご出身であれ、20人の女性の人生にまつわる話から刺激を受け、同時に役立つ楽しい英語を学んでいただけるように願ってやみません。

ご健闘を祈ります!


本書の使い方

本書は、日本の歴史をつくった女性たちの物語を知り、それを英語で紹介できるようになるための本です。外国人に語りたくなる「日本の歴史雑学」を読みながら、英語の長文読解力と単語・熟語力が身につき、さらにリスニング力も鍛えられます。英文のレベル設定は、大学1、2年生程度を基本にしています。効果的に英語力をつけるために、以下の流れを参考に学習を進めてみましょう。語学の上達には、このように多方面からアプローチすることをおすすめします。

(1)テーマを選ぶ

世界が憧れる日本の文学・芸術を生み出した日本人を6名、世界と日本をつないだ日本人を5名、海外で活躍した日本人を4名、外国人に紹介したい日本史上のレジェンドを5名、計20名の物語を掲載しています。順を追わなくても問題ありませんので、ご興味のある話から始めていただけます。 学習が終わったテーマにチェックを入れられる表をp.20に掲載していますのでご活用ください。

(2)マンガを読む

2分で分かる人物紹介です。長文を読む前に、その人物がどのような活躍をした人なのか頭に入れておきましょう。まずは、英文を読んでから、対訳を読むようにすることで、ウォーミングアップにもなります。 また、セリフは、話し言葉の練習になりますので、英文はその人物になりきって感情を込め、声に出して読んでみましょう。

(3)インタビューを読む

インタビュー形式で、人となりを掘り下げます。マンガのセリフより少し長い英文を読む練習です。英文だけを最初から最後まで返り読みしないで一気に読み通しましょう。そして日本語訳を読み、理解度を確認します。そうすることで速読力や会話の理解力を鍛えることができます。日本語訳で内容を確かめたら、もう一度英文を読み直し、情報を英語でインプットするようにします。

(4)リスニングをする

長文を読む前に、リスニングから始めましょう。全テーマ、長文の日本語訳の最後に掲載しているQRコードをダウンロードすることで英語音声を聞くことができます。p.12の下記に掲載しているURLからも音声をダウンロードすることができます。
まず、英文を見ないで音声だけを数回聞きましょう。次に英文を目で追いながら音声を聞きます。そして再度音声だけを聞き、文字を見る前と理解度の違いを確認します。
語学の上達のためには、文字情報だけでなく、音声でインプットすることが大切です。音声情報を先に入れ、その後文字で確認していくことで上達がより確実になります。幼児が言葉を覚えるのと同じ流れです。また、文字を見る前に音声を聞くことで、聞き取れる単語や意味が分かる単語などがはっきり分かります。

(5)長文読解

まずは対訳や単語・熟語の訳を見ないで通して読んでみましょう。そして、次に段落ごとに自分の言葉で簡潔にまとめながら再度読みます。最初から単語・熟語を一つひとつ確認しながら読むと、分からない言葉に意識がいってしまい、話の流れが分からなくなってしまうので、訳を見ないで読むのがポイントです。

(6)熟語・単語をチェックする

英文で使われている重要な単語・熟語を登場順に紹介しています。掲載スペースの都合で、次のページに掲載されている場合もあります。英文を読んだとき、分からなかった単語・熟語をチェックしましょう。
一般的・代表的な日本語訳に加え、英語で他の表現に言いかえたものを掲載しています。そうすることで、意味の細かいニュアンスを理解でき、その単語を知らなかったり忘れたりしても他の言葉で言い換える知識が付いて、語彙力を増やせます。

(7)対訳を読む

英文の対訳が書かれています。まず通して読み、内容を理解してから、段落ごとに英文とつき合わせて読んでみましょう。

(8)声に出して読む

対訳を読み終わり、内容を理解したら、もう一度音声を聞きます。最初のリスニングだけの時より回数を多めに聞きましょう。聞けば聞くほど耳が鍛えられます。そして、英文を見ながら音声に合わせて声に出して読んでいきます。口が英語の動きに慣れるように数回繰り返しましょう。最後に英文を見ずに音声だけを聞きながらシャドウイングを行います。
シャドウイングとは、聞こえてくる音声のすぐ後について影のように追いかけて話すことです。音声を聞き終えてから繰り返すリピートとは異なり、音声にかぶせながらすぐに話すのがポイントです。シャドウイングをすることで、ネイティブスピーカーの発音やイントネーション、スピード、リズム、強弱、切る位置などを真似て身につけることができます。シャドウイングを繰り返していくと、リスニング力、スピーキング力、語彙力がついてきます。少々間違えても気にせずついていきましょう。

(9)おさえておきたい予備知識

各テーマに関連して知っておくべき重要な言葉を簡潔に解説しています。日本語と英語の両方で記載しています。

(10)よくある質問

各テーマに関連した内容で外国人がよく質問すること、疑問に思うことをQ&A形式で紹介しています。英語と日本語の両方で記載しています。

(11)質問の背景

外国人がなぜこのような質問をするのか、その思考の背景を紹介しています。単純に質問に答えて終わるのでなく、相手への理解を深め、日本をより理解してもらう上で、背景を知ることは大切なポイントです。

その他

pp.230-235では、「会話を広げる! 基本のフレーズ」として、英会話で役に立つフレーズを紹介しています。pp.236-239では、「覚えておきたい慣用句」として、本書で使われている主要な慣用句をまとめています。pp.240-243では、「“歴史トーク”に役立つ単語一覧」として、本書で使われている単語の中から歴史にまつわる会話に役立つ単語を抜粋して紹介しています。pp.244-249では、「日本語索引」として、本書に出てくる主要な言葉を日本語の索引で掲載しています。
日本史の記述は依拠する史料・文献によって解釈や詳細が異なる場合があります。本書ではそれら諸説がある中で、著者によって、その代表的なものや通説、あるいはある説に著者自身の解釈、見解、研究を交えて、歴史的出来事・人物のアウトラインを記述したものを平易に紹介しています。あらかじめご了承ください。
なお、本書にはアメリカ合衆国あるいは米国を指す際に、USA(もしくはUS)とAmericaという表記が併存しています。基本的に、USAは政府、経済、歴史などについて話すときに使用し、文化などについて話すときはAmericaを使用していますが、この使い分けは前後の文脈・状況によっても変わりますことをあらかじめご了承ください。

著者情報

ロックリー・トーマス(ろっくりーとーます)

コンテンツ

はじめに
【1】本書の使い方・効果的な学習プラン
【2】世界が憧れる日本の女性文学・芸術
1)清少納言
2)紫式部
3)出雲阿国
4)葛飾応為
5)蝶々夫人
6)与謝野晶子
【3】世界と日本をつないだ女性たち
7)細川たま ガラシャ
8)マリア・ギオマール・デ・ピーニャ
9)津田梅子
10)ベアテ・シロタ・ゴードン
11)緒方貞子
【4】海外で活躍した日本人
12)田川マツ
13)青山光子
14)川上貞奴
15)山口淑子
【5】外国人に教えたい日本史上のヒロイン
16)卑弥呼
17)推古天皇
18)巴御前
19)北条政子
20)鶴姫