
小鍋でつまみ
さもないものが酒の肴にも、ご飯のおかずにも
ISBN:978-4-487-81393-3
定価1,650円(本体1,500円+税10%)
発売年月日:2020年10月31日
ページ数:112
判型:A5判
豆腐や野菜、いつも冷蔵庫の中にある、さもないものが酒の肴にもなる、ご飯のおかずにもなる。
小さい土鍋で簡単に作れて、しかも、その小鍋が器にもなり、そして、温かさがテーブルの上で長〜く続く。
いいことづくめのレシピ集。
はじめに
前回『ひとり小鍋』という書籍を出版したあと、こんなお便りをいただきました。
「同じ食材なのに、なんでこんなに違うんだろうというくらい、土鍋で作るとまったく違うおいしい料理ができるんですね」
こんなにうれしいことはありません! 料理人としても、土鍋職人としても、作り手冥利に尽きるお言葉でした。
そうなんです、同じ食材でも、土鍋で作るとまったく違うものになるんです!
土鍋の一番の特性は、何といっても保温力。熱しにくく冷めにくいという特性でもって、素材のもつうまみを存分に引き出してくれる。だから同じ食材でも味がぐんと変わります。
コトコト煮込んだ肉は中までやわらかく、焼き肉は表面は香ばしく中はジューシー。魚介は炒めても煮てもかたくならず、やさしい味わい。ほんの少しの水分で蒸しゆでした野菜はうまみが増し、素材の味が引き立ちます。
今回のテーマである「つまみ」も、そんな土鍋ならではのおいしさがてんこ盛り。豆腐や野菜や、いつも冷蔵庫の中にあるさもないものを使って、酒の肴にもなる、ご飯のおかずにもなる小料理をご紹介します。小さい土鍋で簡単に作れて、しかも、その小鍋が器にもなり、そして、温かさがテーブルの上で長〜く続く。いいことずくめのレシピ集です。
はからずも今、世の中は、外出もおっかなびっくり。みんなでワイワイ呑み会なんて、もってのほか! というような雰囲気。そんな窮屈な日常を変えてみませんか。もし自宅にいる時間が増えたのなら、それを楽しみましょう。
おうちが居酒屋って、ちょっと楽しいじゃありませんか。この本と小鍋があれば、今まで以上の楽しい食卓になるはず。ちょっとした小鍋つまみがゆとりの時間を作ってくれます。お便りをくださった方と同じ感動をぜひ味わっていただけたらと思います。
福森道歩