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2025.12.16
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CBTシステムを通じて先生方の「働き方改革」にもつながるスグレモノ「TOSHO-DOSA SCHOOL」(以下:T-D S)。このシステムの生みの親である那須乗斗さん(一般社団法人スポーツ能力発見協会)に、そのコンセプトや開発への思いについてインタビューしました。また、実際にT-D Sを使っていただいている先生に感想を伺いました。
・TOSHO-DOSA SCHOOLの詳しいご紹介はこちら
T-D Sの生みの親の一人、那須乗斗さんによると、体力測定記録の集計・分析の手間を減らすことが、このシステム開発の当初からの目的でした。ちょうどコロナ禍を契機にしたGIGAスクール構想で一人一台タブレット端末が配布され、「体力テストのCBT化で、先生の働き方改革につなげられれば」という思いがあったそうです。
一般社団法人スポーツ能力発見協会の那須乗斗さん。
一方で、体力テストを通じて先生方が実現したいのは「子どもたちの体力向上」のはず。そのために必要なコンテンツを搭載できないかと検討した結果、たどり着いた結論が「遊び」でした。那須さんは「最近の酷暑やゲームの影響などから外遊びが減っており、レーダーチャートでは俊敏性に関する能力が低下しています。たとえば鬼ごっこなどは、そのような能力を養うのにぴったりの遊びなんですよ」と「遊びの重要性」について説明します。
そこで考え出されたのが「My 遊び」というコンテンツ。T-D S内には、屋内外、遊び人数などにあわせて「楽しく運動能力を伸ばすことができる遊び」が200種類以上掲載されることになったのです。
T-D Sで提供される「My遊び」には200種類以上も!
実は朱雀第三小学校の指導のあと、那須さんは同じ京都市内の北醍醐小学校5・6年生向けにも同様に「My 遊び」をもとにした指導を行っていました(追加オプションサービス・有料)。
たとえば最初の5年生の指導では、屈伸運動やツイスト運動のあと、二人組になってジャンプしてハイタッチするゲーム、向かい合ってさまざまな姿勢から間にあるマーカーを取るゲームなど、次々と手を変え品を変え、さまざまな遊びを繰り出します。
中でもご紹介したいのが「信号ゲーム」です。これは、指導者である那須さんが「青」と言ったら前に進み、「赤」は後ろに、「黄」は上にジャンプする、というもの。さらに「黒」は始まりの場所まで戻る、「白」は体育館の向こう側のゴールまで前進という動きが加わり、途中からは「鬼(=那須さんや他の児童)」が出てきて、無事にゴールまで行くことができれば児童の勝ち!となります。
人気の信号ゲーム。初めは横一列に並びます。
色は青!ジャンプして前に進みます。
前や後ろに進んだ先には、鬼役の那須さんが登場!
この活動は、那須さんが「指導が終わった直後、児童が自ら校庭でこのゲームをしているのを見かけることがある」というほど児童に大人気。そして注目すべきはその動き。そう、児童が苦手な俊敏性を鍛える要素がきちんと入っているんです!
そして5年生に続いて6年生の指導が始まりました。なんと教務主任の吉田真澄先生も参加して、子どもたちは大喜び!
先生を動かそうとするけれど・・・動かない。
そしてクライマックスは円陣を構成する一人の「お姫様」の児童に、鬼がタッチしようとするゲーム。回転する円陣のまわりを鬼が走って捕まえようとします。ここでも吉田先生が大活躍! 大盛り上がりのまま、那須さんの事後指導は終了しました。
先生が「お姫様」を追いかける!?
指導後、吉田先生に那須さんの事後指導について伺うと、「非常によかった。体育の授業でも取り入れられる部分がたくさんありました」と好意的な評価を頂戴しました。T-D S自体の使用感について伺うと、「これまでは京都市や文部科学省の両方に体力テストのデータを送らなければいけませんでしたが、その必要がなくなり、現場の負担感は減っています」とのこと。ちなみに、すべての学年が単級のため「高学年が低学年の入力を手伝うこともあります」とのことで、さまざまな使い方を模索しているようでした。
京都市立北醍醐小学校・教務主任の吉田真澄先生
また吉田先生によると、「最近の子どもたちの体力は確実に落ちている」そう。そのため、京都市の身体を楽しく動かすことで体力の向上を図る「ジャンプアップ・プロジェクト」をもとに、「フリスビーなどの道具を揃えたり、“縦割り”で裏山の醍醐山に登ったり、縄跳び大会をしたりといった取り組みを実施している」とのことでした。とても興味深い取り組みで、今後のプロジェクトの展開が楽しみですね!
さて、T-D Sの事後指導を中心としたレポートでしたがいかがでしたか? 先生方の働き方改革につながるとともに、「遊び」を通して児童の体力向上を図ることができる「TOSHO-DOSA SCHOOL」。ご興味がある先生方はぜひ、東京書籍の営業担当者までご連絡ください!
TOSHO-DOSA SCHOOLの詳しいご紹介はこちら