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2026.03.11
「教科書×生成AI」—そんな待望の新サービス「教科書AIワカル」が2025年12月にリリースされました。
第一弾として、まずは中学校英語についてのサービスを開始。(中学校数学もリリース予定)教育現場に寄り添って開発を進めてきた担当者3名に、そのサービスの魅力と開発の舞台裏について聞きました。
・教科書AIワカルの詳しいご紹介はこちら
左から田中さん、大野さん、奥田さん。
田中 今回の実証事業では、「こう使ってください」と活用方法を一律に定めるのではなく、先生方が日々行っている授業の流れの中で、無理のない形で使っていただきました。特別な取り組みとしてではなく、日々の授業の延長として活用していただいたことで、結果的に学校規模や先生方の指導スタイルに応じて、さまざまな活用方法があることがわかりました。例えば、わからないことがあったら、いつでも自由にワカルに質問しているクラス。また、家庭でワカルを使って予習した上で、学校では議論や活動を中心に行う「反転学習」に取り組むクラスも見られました。
大野 「ワカルくん」と呼ばれるぐらい、生徒や先生方に親しまれていたのもうれしい発見でした。ある学校では「クラスに頭のいい友だちが一人増えたみたい」とも話していましたね。
奥田 これまで一斉授業の中で質問することや、学習すること自体をあきらめてしまっていた子どもたちの変化が印象的でした。先生や友だちに聞くこと自体をハードルと感じていた生徒がワカルに質問をすることで、自ら疑問を解決できるようになったという声をお聞きしました。
授業で学んだ内容をワカルと確認する様子も
奥田 何より「学習目的で使いやすいAIである」ことが大きなメリットになっているようですね。迷いなく使えるシンプルな設計で、教科書に沿って回答してくれるから中学生でも理解できる、自分に合った「ちょうどいい」難易度の解説を得られるという点を評価していただいています。先生や友だちにも聞きづらいような疑問でも、ワカルならいつでも気軽に聞けることが、学習意欲の維持にもつながっているようです。
大野 教育の根幹である学校の授業での活用を大切にして開発しています。導入に不安を感じていた先生もいらっしゃいましたが、生徒たちが楽しそうに学ぶ姿を見て、その価値を実感してくださっています。「ワカルがないと困る」という感想をいただいたときには、開発してよかったと感じました。
田中 学習に関係のない雑談を防ぐガードレールも「安心して導入できる」点として教育現場で高く評価されています。また、単語や文法などのいわゆる「知識・技能」にあたる部分をワカルがサポートしてくれるので、コミュニケーション活動のような、思考を働かせる部分に注力して指導をすることができているという声も聞いております。
田中 大きく分けて3つの機能があります。1つ目の「ホーム対話」は、授業や宿題で分からなかったことをワカルに質問することができる機能です。「単語の意味を教えてくれないかな?」とか「この文はどう訳せばいいんだろう?」といった質問に、教科書の内容を熟知したワカルが的確に回答してくれます。質問だけでなく、自分が書いた英作文の添削や、習った英文法の問題を作ってもらうこともできるようになっています。
【ホーム対話】チャット形式で気軽に学習できます。
2つ目が「授業モード」です。教科書の内容について、ワカルが学習のナビゲーター役となって学習をリードしてくれるので、「何がわからないかわからない生徒」の学びを支えられるようになっています。
【授業モード】教科書に沿った学習をサポートします。
3つ目の「Voice Talk Lesson」は、ワカルと英会話練習ができる機能です。ALTの先生の前だと緊張して話せなくなってしまう生徒も、ワカル相手ならリラックスして練習することができます。発表のフィードバックが即座に得られるだけでなく、「もっとゆっくり話して」といった個別の要望にも柔軟に対応してくれます。
【Voice Talk Lesson】自分のペースで英会話の練習ができます。
※音声があります。
奥田 また、ワカルは生成AIの性格や指導スタイルなどを自分好みにカスタマイズできるようにしたりと、生徒たちが親しみを持って学び続けられるように設計していることも特長の一つですね。「もっと褒めて」とか「関西弁で話して」など自由に設定もできるので、自分だけの学習パートナーとして信頼関係を築き、生徒の学習意欲の向上にもつながっているようです。
【AIカスタマイズ】AIの設定を自分好みにカスタマイズもできます。
大野 数学は数式を入力するのが難しいので、手書きのノートを撮影して送るという使い方をベースとしています。「なぜ方程式の両辺に15を掛けるの?」といった、解法の意図がわからないときに、ワカルが生徒のノートを見て「最小公倍数を使うからだよ」と、つまずきの原因を解説してくれます。数学が苦手な生徒は、抽象的な概念を言葉でタイピングできないケースが多いので、ノートと合わせて、「ここが分からない」のような聞き方でも解説してくれるように設計予定です。今では、グラフや図形も読み取って少しづつ正確に解析できるようになっています。
大野 英語や数学だけでなく、全教科への展開を予定しています。理科と社会では、教科書の図を解析したり、歴史の出来事を深掘りしたりできるようにしたいと思っています。ぜひ今後の情報もチェックしてください!
奥田 子どもたち一人ひとりの学習パートナーとなって、苦手意識やつまずきをサポートする足がかりになれば良いなと思っています。毎日の学習で生まれた「分からない」ことを相談しながら、日々の学習を支えられる存在となっていけると嬉しいです。
田中 先生に取って代わるのではなく、先生がよりクリエイティブな指導に時間を割けるような「便利な文房具」のような存在になればよいですね。どなたでも無料で使えるようになっているので、まずは気軽にワカルを体験していただきたいです!
開発担当の3人。ワカルの未来を熱く明るく語っていただきました!