書籍編集の現場から
アズキの起源
著者:内藤 健
しかし、アジア各地に存在するアズキのゲノムを読み解くと、意外な事実が浮かび上がります。アズキの栽培は、縄文時代の日本で始まったことがわかったのです。
この「アズキ縄文起源説」に至る物語は、筆者が採用面接に落ちるところから始まります。アメリカから帰国した筆者は、新しい職場の勤務初日、上司に連れられて温室を訪れます。そこで出会ったのは、同じ種でありながら、葉の形もツルの伸び方もそれぞれに異なる、多様な「アズキの仲間たち」でした。この出会いが、和菓子に欠かせない「赤いアズキ」の起源を探るプロジェクトへとつながっていきます。
本書は、「ゲノムを読むとはどういうことか」を丁寧に解説しながら、考古学の謎を遺伝学が解き明かす科学ノンフィクションです。生き物の進化や遺伝子にまつわるコラムもあり、高校の生物の授業を思い出しながら、お楽しみいただけるとうれしいです。
東京書籍 出版事業部 (麻)
2026年4月






