大阪ヘルスケアパビリオン内覧会
(2024年10月23日)
2024年10月23日、大阪・関西万博「大阪ヘルスケアパビリオン」の建築工事の完了に伴い、パビリオンの引き渡しセレモニー・内覧会・点灯式が、現地夢洲(ゆめしま)で開催されました。完成したばかりのパビリオンに協賛企業関係者や各メディアが招待され、館内、およびその周辺を見学しました。
今回は、現地の状況とセレモニーの様子をレポートします。
世界161の国と地域が参加を予定している大阪・関西万博(2024年11月29日現在)。メイン会場では、ほぼすべてのパビリオンで建築がスタートしています。
当日、会場までは最寄りの集合場所からバスで移動しました。万博会場に到着し、バスから降りた途端、目の前に大きな建物が建ち並ぶ光景が広がり、その迫力に圧倒されます。広大な埋め立て地だったころからは想像できないくらいの変貌に、しばし見とれてしまいました。
広大な敷地のあちこちで、たくさんの作業員の方が熱心に仕事に打ち込んでいる様子が見られます。急ピッチで工事が進められている現場は熱気を帯びていました。
急ピッチで工事が進むなか、建築工事を完了した「大阪ヘルスケアパビリオン」では、いち早く建物の引き渡しセレモニーが行われました。
日本館に次いで、会場全体で2番目の大きさを誇る「大阪ヘルスケアパビリオン」は、鳥の巣をイメージした独特の外観と相まって、遠くから見てもとてもよく目立ちます。
エントランスから建物に入ると、まず、目の前には吹き抜けの大空間「アトリウム」が広がり、その広さと美しさに圧倒されます。
アトリウムには大阪の木材がふんだんに使われており、「いのち」や「健康」にまつわる近未来の暮らしを展示するパビリオンに相応しく、あたたかみを感じさせるデザインです。「アトリウム」で特に目を引くのは、DNAのらせん構造を模した柱のオブジェ。3本のらせん状の柱が天井に向かってニョキニョキと伸びていく姿は、来場者を不思議な空間に足を踏み入れた感覚にしてくれます。
アトリウムで行われた引き渡しセレモニーでは、大阪ヘルスケアパビリオンの建設を担当した株式会社竹中工務店から、公益社団法人2025年日本国際博覧会大阪パビリオン副代表理事の西澤良記さんに、パビリオンの鍵を模したプレートの贈呈が行われました。
式典には、関係者をはじめフットボールアワーの岩尾さん・後藤さん、福本愛菜さん、そしてミャクミャクやモズやんも登場し、会場を盛り上げました。
引き渡しセレモニーの後には、招待された協賛企業の関係者やマスコミ約200人が、完成後初のお披露目となるパビリオン内部を見学しました。3つのエリアの様々なブースでミライの都市生活を体験する「リボーン体験ルート」の順路に沿って、1階から2階、そしてまた1階へと順に会場を回っていきます。
バリアフリーの館内には階段がほとんどなく、エレベーターとスロープを使って移動していきます。大阪ヘルスケアパビリオンでは、すべての来館者が快適に過ごせるよう、様々なユニバーサルデザインの検討が行われています。例えば、外部の音や視線を遮断し気持ちを落ち着かせるためのカームダウン・クールダウンルームが設置されるそうです。
協賛企業の展示エリアとなる「ヘルスケアゾーン」や「ミライの都市ゾーン」は、これからブースを作り上げていきます。そのため、10月の引き渡し時点では、まだ壁や床が剝き出しの状態です。これから3月までの約4か月間で、各出展者によってブースの施工が実施されます。
東京書籍は、「ミライの都市」ゾーンで2025年の「学び場」の出展・展示を行います。開幕に向けて、これから本格的な施工に取り組んでいきます。
館内の見学を終えると、外はもう真っ暗になっていました。最後に、パビリオン前の「リボーンステージ」で点灯式が行われました。パビリオン前の屋外に設置されたリボーンステージは、公式行事や自治体・協賛企業等による催事の会場となり、会期中毎日、何かしらの催しが行われる予定です。
フットボールアワー後藤さんの合図に合わせて、建物全体が一斉にライトアップされると、パビリオン全体が、昼間とは違う幻想的なムードに包まれます。
点灯のバリエーションは5パターン程度用意されており、色の変化によってそれぞれ違った雰囲気を醸し出します。色が変わるたびに印象を変えるパビリオンの姿に、出席者から大きな歓声が上がりました。
万博開催期間中の184日間、毎日夜9時まで開館する「大阪ヘルスケアパビリオン」。どんなバリエーションでライトアップされるのか、気になりますね。
昼間は極力照明を使わず、代わりに天井から差し込む太陽の光を活用するそうです。日中と日没後で全く違った装いを見せる建物を観るのも、万博を訪れる楽しみの一つになりそうです。