
意識としての自己_オンデマンド版
梶田叡一 自己意識論集Ⅲ
梶田 叡一/著
ISBN:978-4-487-81454-1
定価3,520円(本体3,200円+税10%)
発売年月日:2020年12月15日
ページ数:280頁
判型:46
解説:
日本の教育学の泰斗として知られる著者が、学生時代から一貫して取り組んできた「自己意識論」を集大成としてまとめた論集の第3巻。
自己意識の問題は、アイデンティティ、自己概念、自己イメージ、自尊感情などの形で論じられ、現代の心理学・社会学・教育学などにおいて、最も重要な課題の一つとされてきた。
本書では、アイデンティティの確立について、三つの段階を提示している。
第一段階は、家族や友人を通しての原初的な存在の確認。
第二段階は、職業やジェンダーなど社会的ラベリングによる位置づけ。
「世間」が重い意味を持つ日本のアイデンティティ論は、従来、この第二段階で終わりがちであった。
しかし、もうひとつ、第三段階を考えなくてはならないと著者は主張する。
志向する自己像を投影した、他者への宣言としてのアイデンティティである。
さらには、晩年の良寛のような「私なんて何者であってもええやないか」という超アイデンティティの境地にも思いをめぐらす。
個々人の意識世界のあり方について、「自分自身を生きていく」ためのものにしていこうとする様相を、さまざまな角度から論じている。
また、アイデンティティを論じる上で欠くことのできない、宗教および宗教教育についても、日本文化の特性と自己意識の観点から深く論じていく。
日本の教育学の泰斗として知られる著者が、学生時代から一貫して取り組んできた「自己意識論」を集大成としてまとめた論集の第3巻。
自己意識の問題は、アイデンティティ、自己概念、自己イメージ、自尊感情などの形で論じられ、現代の心理学・社会学・教育学などにおいて、最も重要な課題の一つとされてきた。
本書では、アイデンティティの確立について、三つの段階を提示している。
第一段階は、家族や友人を通しての原初的な存在の確認。
第二段階は、職業やジェンダーなど社会的ラベリングによる位置づけ。
「世間」が重い意味を持つ日本のアイデンティティ論は、従来、この第二段階で終わりがちであった。
しかし、もうひとつ、第三段階を考えなくてはならないと著者は主張する。
志向する自己像を投影した、他者への宣言としてのアイデンティティである。
さらには、晩年の良寛のような「私なんて何者であってもええやないか」という超アイデンティティの境地にも思いをめぐらす。
個々人の意識世界のあり方について、「自分自身を生きていく」ためのものにしていこうとする様相を、さまざまな角度から論じている。
また、アイデンティティを論じる上で欠くことのできない、宗教および宗教教育についても、日本文化の特性と自己意識の観点から深く論じていく。
コンテンツ
プロローグ リマのカタコンブにて…… 5
Ⅰ−〈私〉とは
第1章 〈私〉というこだわり…… 14
第2章 公理系としての〈私〉…… 34
第3章 固有の世界としての〈私〉…… 48
Ⅱ−人々とともに
第4章 社会的主体としての〈私〉…… 62
第5章 〈我の世界〉と〈我々の世界〉と…… 84
第6章 マルチなアイデンティティと新たな統合の道と…… 99
第7章 〈公〉も〈私〉も大事にするということ…… 116
Ⅲ−〈いのち〉として
第8章 自己幻想からの脱却と〈いのち〉の自覚…… 124
Ⅳ−〈私〉を問い直す
附章1 〈私〉をめぐる六つの問い――大阪大学大学院生との対話…… 138
附章2 アイデンティティの形成と探求をめぐって――問題提起と討論…… 152
Ⅴ−宗教による目覚め
附章3 個我的自己意識からの脱却と宗教――心の教育のために…… 202
附章4 日本の伝統的美質である宗教多元主義の尊重復興を…… 223
附章5 偽善とは何か――自分自身を生きるということ…… 230
附章6 宗教教育の再興…… 246
エピローグ メメント・モリから(一九九八年) …… 259
Ⅰ−〈私〉とは
第1章 〈私〉というこだわり…… 14
第2章 公理系としての〈私〉…… 34
第3章 固有の世界としての〈私〉…… 48
Ⅱ−人々とともに
第4章 社会的主体としての〈私〉…… 62
第5章 〈我の世界〉と〈我々の世界〉と…… 84
第6章 マルチなアイデンティティと新たな統合の道と…… 99
第7章 〈公〉も〈私〉も大事にするということ…… 116
Ⅲ−〈いのち〉として
第8章 自己幻想からの脱却と〈いのち〉の自覚…… 124
Ⅳ−〈私〉を問い直す
附章1 〈私〉をめぐる六つの問い――大阪大学大学院生との対話…… 138
附章2 アイデンティティの形成と探求をめぐって――問題提起と討論…… 152
Ⅴ−宗教による目覚め
附章3 個我的自己意識からの脱却と宗教――心の教育のために…… 202
附章4 日本の伝統的美質である宗教多元主義の尊重復興を…… 223
附章5 偽善とは何か――自分自身を生きるということ…… 230
附章6 宗教教育の再興…… 246
エピローグ メメント・モリから(一九九八年) …… 259