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ガイドブック アスペルガー症候群 親と専門家のために

ガイドブック アスペルガー症候群 親と専門家のために

トニー・アトウッド/著 冨田真紀,内山登紀夫,鈴木正子/訳

ISBN:978-4-487-76173-9
定価3,080円(本体2,800円+税10%)
発売年月日:1999年08月01日
ページ数:336頁
判型:46

解説:
アスペルガー症候群(自閉症で高能力)の人たちの診断,療育,問題の分析と対処法を数多く盛り込んだ世界初のガイド。具体的でわかりやすいと親御さんにも大好評の基本図書。

著者情報

トニー・アトウッド(とにーあとうっど)
1952年,英国に生まれる。1973年ハル大学を優等学位で卒業。1975年サリー大学臨床心理学修士課程修了。1984年ロンドン大学にてウタ・フリスの指導のもとに論文をまとめ,Ph.D.取得。1975年ロンドンで自閉症スペクトル障害の心理臨床家となる。1985年にオーストラリアのクイーンズランド州ブリスベーンに移る。現在は同地でアスペルガー症候群を含む自閉症スペクトル障害を専門とする個人クリニックで,その相談と治療にあたり,アスペルガー症候群の認知行動療法と社会的技能のプログラム開発に力を注いでいる。
《著書》『Why Does Chris Do That?』1993年(英)全国自閉症協会 自閉症の子どもと成人の独特の行動について解説。

著者情報

鈴木正子(すずきまさこ)
通訳案内士,翻訳家,IJの会(板橋区 発達障害児者 親の会)代表。
《著書》:『この学校,好き!――母と子で体験したスペシャル・スクール』ぶどう社 1993年
《訳書》:トニー・アトウッド『ガイドブック アスペルガー症候群』(共訳)東京書籍 1999年
パトリシア・ハウリン『自閉症 成人期に向けての準備――能力の高い自閉症の人を中心に』ぶどう社 2000年

著者情報

冨田真紀(とみたまき)
1950年,東京に生まれる。早稲田大学文学研究科心理学専攻修士課程修了。1983年より東京下町の台東区松が谷福祉会館で心理職として勤務。発達障害の治療教育事業に長く従事し,その経験を活かして,地域施設での子どもの社会性の発達促進の指導法を提案している。
《訳書》『青年期の自閉症』上・下(共訳)1987年 岩崎学術出版社,トニー・アドウッド著『ガイドブック アスペルガー症候群』(共訳)1999年 ブレンダ・スミス・マイルズ著『アスペルガー症候群とパニックへの対処法』(監訳)2002年 いずれも東京書籍。

著者情報

内山登紀夫(うちやまときお)
順天堂大学医学部卒業,精神科医師 医学博士 専門は児童精神医学。順天堂越谷精神医学研究所附属病院,東京都立梅が丘病院を経て,現在 大妻女子大学人間関係学部教授,よこはま発達クリニック医師。1994年 米国ノースカロライナ州立大学TEACCH部にて研修,1997-98年 英国ロンドンのThe Centre for School Communication DisorderにてL・ウィング,J・グールド指導のもと,アスペルガー症候群を学ぶ。
《著書》 『自閉症治療スペクトラム』(共編著)1997年 金剛出版,『高機能自閉症・アスペルガー症候群入門』(共編著)2002年 中央法規出版,『子どものこころのケア』(共著)永井書店 2004年,『本当のTEACCH―自分が自分であるために』2006,『発達と障害を考える本〈1〉ふしぎだね!? 自閉症のおともだち(共編著) 〈2〉ふしぎだね!? ADHDのおともだち(共編著) 〈3〉ふしぎだね!? LDのおともだち(共編著)』ミネルヴァ書房 2006年,他
《訳書》 S・バロン=コーエン,ボルトン著『自閉症入門』(共訳)1997年 中央法規出版,T・アトウッド著『ガイドブック アスペルガー症候群』(共訳)1999年 東京書籍,P・ハウリン著『自閉症 成人に向けての準備』(共訳)2000年 ぶどう社,他

コンテンツ

謝辞

序文……ローナ・ウィング

はじめに

第1章 診断を受けるまで
 ・アスペルガー症候群の診断
  第1ステップ 評定スケールを用いる
 ・ASAS(アスペルガー症候群 豪州版スケール)
  第2ステップ 診断的評価
 ・診断の基準
 ・診断までの6つのルート
  1 幼児期の自閉症の診断から
  2 初めての学校生活の経験から
  3 別の症候群の変則的な現れから
  4 近親の自閉症かアスペルガー症候群の診断から
  5 二次的な精神医学的障害から
  6 成人期に残存するアスペルガー症候群から

第2章 社会的ふるまい
 ・社会行動に関する診断基準
 ・ほかの子どもとの遊び
 ・暗黙の行動基準
  「社会生活ストーリー」
 ・適切な社会行動を教えるには
  親にできることは?
  教師にできることは?
 ・社交的技能の学習グループの活動
 ・友人関係
 ・アイ・コンタクト
 ・感情
 ・感情の理解を促すための工夫
 ・感情の表現を促すための工夫
 ・まとめ【社会行動の特性に対処する】

第3章 言語
 ・語用論、すなわち会話の技術
  「コミック会話」
 ・字義通りの解釈
 ・プロソディ(音調)、すなわち話し言葉のメロディ
 ・杓子定規な話し方
 ・特殊な言葉の使い方
 ・思考を言葉に出す傾向
 ・聴覚による識別と混乱
 ・言葉の流暢さ
 ・まとめ【言語の特性に対処する】

第4章 特別な興味と日々の決まり
 ・興味と決まりに関する診断基準
 ・特別な興味
  会話をうまく進めるため
  知的能力を示すため
  秩序と不変性を得られるため
  リラックスする手段として
  楽しめる活動として
 ・特別な興味への対処法
  監督下で楽しむ
  建設的な方向への適用
 ・日々の決まり
 ・まとめ【特別な興味と日々の決まりに対処する】

第5章 運動の不器用さ
 ・どのような能力が影響されるのか?
  移動能力
  ボールを扱う技能
  バランス
  手先の器用さ
  字を書く
  せわしなさ
  関節のゆるみ
  リズム
  動作の模倣
 ・ほかの運動障害との合併
  トゥレット症候群
  カタトニアとパーキンソン症状
  小脳障害
 ・まとめ【運動の不器用さに対処する】

第6章 認知のはたらき
 ・心の理論
 ・知能テストによる能力プロフィール
 ・記憶力
 ・思考の柔軟性
 ・読み・書き・計算の技能
 ・想像力のはたらき
 ・映像による思考
 ・まとめ【認知の特性に対処する】

第7章 感覚の敏感性
 ・音に対する敏感性
 ・触覚の敏感性
 ・味覚と食感の敏感性
 ・視覚の敏感性
 ・嗅覚の敏感性
 ・痛みと熱さに対する感受性
 ・共感覚
 ・まとめ【感覚の敏感性に対処する】

第8章 よく受ける質問
 ・1 遺伝することがあるのか
 ・2 妊娠中や出産時の障害が原因か
 ・3 脳のどこかに機能不全があるのか
 ・4 親の育て方が悪かったのか
 ・5 ほかの障害との合併はあるのか
 ・6 正常範囲の能力・人格と「症候群」との違いは何か
 ・7 言語の障害から二次的に生じる問題なのか
 ・8 注意欠陥・多動性障害(ADHD)との合併はあるのか
 ・9 精神分裂病になることがあるのか
 ・10 高機能自閉症とアスペルガー症候群の違いは
 ・11 女児には症候群の独特の現れ方があるのか
 ・12 不安感をどのように静めたらよいのか
 ・13 抑うつ的な状態になりやすいのか
 ・14 気分の変動や怒りをどのようにコントロールするか
 ・15 青年期にはどんな変化が訪れるのか
 ・16 人との普通の親しい関係を作れるのか
 ・17 犯罪行為に走りやすいのか
 ・18 どんな社会的資源を必要とするのか
 ・19 学校や教師には何を求めるべきか
 ・20 アスペルガー症候群の語を用いる利点は?
 ・21 子どものことを、どの範囲に、どう知らせたらよいか
 ・22 どんな職業が適しているのか
 ・23 将来はどんな人生を送れるのか

訳者あとがき―自閉症ではない「自閉症」 冨田真紀・内山登紀夫

親の立場で本書に関わって 鈴木正子

著者・訳者紹介 

事項索引

人名索引

文献

資料1 感情と友人関係 関連資料

資料2 アスペルガー症候群関連インターネット上のウェブサイト等

資料3 今日の気分は?

資料4 診断基準