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教科書・図書教材 よくある質問Q&A

理科

中学校「新編 新しい科学」

中学理科 全体に関わること

中学校「新編 新しい科学1年」

中学校「新編 新しい科学2年」

中学校「新編 新しい科学3年」

速さの単位などで,時間の単位表記が変更になったのはなぜですか。

 教科書での単位表記は,SI(国際単位系)に従うことになっています。このSIの中で,時間の単位表記は,「h」「min」「s」を使用することになっています。しかし,これまでの中学校教科書では,わかりやすさを優先して時間の単位表記に「時」「分」「秒」を使用してきました。例えば,「km/時」「m/秒」といったものです。23年度に行われた24年度からの教科書に対する教科書検定において,中学校の教科書でもSIに沿った単位表記を行うという基準が示されましたので,教科書の表記を変更することになりました。そのため,時間の単位として「秒」ではなく「s」を用い,速さの単位として「km/時」「m/秒」「cm/秒」ではなく「km/h」「m/s」「cm/s」を用いるように変更されました。

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「養分」と「肥料分」の明確な定義はあるのですか?

 「養分」という言葉を中学理科で使う場合,おもに,「有機養分」と「無機養分」の2種類があげられます。中学理科では,「有機養分」は,光合成生産物や食事によってとりこまれた有機物,「無機養分」は,無機塩類など,おもに分解者によって作られた土中の成分のことを想定しております。弊社の教科書を年度を追ってみてみますと,昭和59年度教科書では,有機養分のことを「栄養分」と無機養分のことを「養分」と表現しております。しかし,日常的に使われる「養分」と「栄養分」は,ほとんど同義で使われることから,混乱を生じるとのご意見がありました。そこで,昭和62年度本では,「有機養分」と「無機養分」という言葉を使用することとなりました。しかし,こちらも,1年生の段階で,有機・無機の言葉の定義を行うことが難しいというご意見が多かったことから,平成4年度からは,根から吸収される無機養分を「肥料分」(1年p.32),主に光合成の同化産物であり,動物が食物を通じて体内にとり入れる有機養分を「養分」(1年p.32,2年p.105)と表記しております。また,平成28年度版教科書では,1年p.32の側注(◆1,◆2)に,この教科書における「肥料分」と「養分」の定義を掲載しております。
 生物学的にも,栄養学的にも,「養分」「栄養分」「栄養素」などの定義は明確ではなく,それぞれの書籍のなかで定義しているのが現状です。

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花弁とは何ですか?「花びら」とは呼ばないのですか?

 文科省の検定指示により,平成24年度中学校理科教科書から,「花びら」ではなく「花弁」という語を用いることになりました。「花弁」は生物教育用語集の見出し語にもあります。

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花粉のうとは何ですか?「花粉ぶくろ」とは呼ばないのですか?

 平成24年度中学校理科教科書から,シダ植物とコケ植物が学習内容として加わり,「胞子のう」という語が教科書に載ることになりました。それにあわせ,これまで「花粉ぶくろ」と表現していたものを「花粉のう」に改めました。

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やく(葯)と花粉のう(嚢)のちがいについて教えてください。/被子植物と裸子植物で,やくと花粉のうを使い分けないといけないのですか?

 花粉嚢(のう)とは,「嚢」という漢字が示すように,袋状の構造で,中で花粉をつくるものを指します。
裸子植物では,小胞子葉(りん片)についた花粉嚢の中で花粉がつくられます。(イチョウは小胞子葉が小さいので,枝に直接花粉嚢がついています。)
 一方,被子植物では,進化の過程で,花粉嚢が2個集まって半葯となり,さらに半葯が2つ集まった葯と花糸からなるおしべという構造に分化しました。葯の中の花粉嚢がばらばらになることはなく,同時に花粉ができます。被子植物では,葯というまとまりをつくる,と言えます。教科書では,葯の中に花粉が入っていると記述していますが,細かく記すなら,「葯の中の4つの花粉嚢の中で花粉ができる」となります。
 以上をまとめると,葯は被子植物にしかありません。また,教科書の文章内で葯と花粉嚢を置き換えることはできません。よって,被子植物では「葯」,裸子植物では「花粉嚢」と使い分ける必要があります。

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以前,裸子植物で「雌花のあつまり」と書いてあるのを見ましたが,今はそのように言わないのでしょうか?

 まず,「花」は生物教育用語集では,茎の先端にいくつかの葉がついた有性生殖にかかわる複合器官で,おしべ,花弁,がくなどそれぞれが特殊化した葉とされています。つまり,裸子植物の雌花や雄花は,この定義にあいません。
 実際,裸子植物の雌花や雄花が集まった状態のものを英語では「cone」と表現していて,「花」の概念はありません。しかし,これを日本語訳するときに「花」の概念が持ちこまれ,現在でも専門家の間では球花や球果と表現されています。教科書の中では,花粉をつける葉の集合体を雄花,生殖にかかわる葉とその周辺のものが多数集まったものを雌花の集まりとしていました。雌花の方だけを「集まり」としたのは,雌花には複雑な構造があり,雄花とのちがいがあるためです。ただし,「雌花の集まり」と表現してもその構造を十分に説明できているわけではありません。
 その後,「雄花」「雌花の集まり」という表現に対して,雌花と雄花で表現が異なることで生徒が混乱するというご意見があり,現在では「雌花」「雄花」と表記するようにしています。

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被子植物の定義の表現が,以前は「胚珠が子房で包まれている植物」だったのが,「胚珠が子房の中にある植物」に変わったのはなぜですか?

 平成24年度版教科書の「包まれている」という表現は,風呂敷や包装紙のように,包んでいる物と中の物とが密着しているイメージを与える表現です。しかし,例えばアブラナのように,子房と胚珠が密着していない植物もあります。そこで,より適切な「中にある」という表現に変更しました。

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藻類は植物とは異なるグループなのでしょうか?

 植物は,コケ植物,シダ植物,種子植物からなる,光合成を行う多細胞の真核生物のグループになります。いっぽう,藻類はおもに水中生活を行う光合成生物の総称ですが,1つのまとまった系統群ではなく,異なるいくつかの系統にまたがったグループになります。具体的には,緑藻や紅藻などは,真核生物の原生生物に分類され,藍藻(シアノバクテリア)などは,バクテリアに分類されます。

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1年p.128図3「赤ワインの蒸留」の実験を行う時の注意点について教えてください。

 赤ワインは,使用する製品によってアルコール濃度や含まれる物質にちがいがあるので,必ず事前に予備実験を行うようにしてください。予備実験を行い,エタノール分がうまく抽出できないような場合は,エタノールを少し足したものを使用するとよいと思います。また,枝つきフラスコ内の赤ワインの量が少なくなってくると,赤ワインに含まれていた物質の「にごり」がつきやすくなるので,蒸留した液体が十分に取れたら火を消すようにして下さい。その際,装置のガラス管の先がたまった液の中に入っていないことを確認してから火を消すようにしてください。

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振動して音を出するものを音源または発音体と定義したのはなぜですか?

 平成24年度本では,特に定義をせずに「物体の振動」のような表現にしていましたが,音の伝わり方をより理解しやすくするために,初めに用語を定義して「音源の振動」のような表現にしました。

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圧力の単位としてPaを取り上げた理由はなんですか?

 計量法(平成4年法律第51号)では,圧力の単位としてPa(パスカル),N/m2(ニュートン毎平方メートル)などを用いることとの規定があります。1Paは,1Nを1m2で割った値となり,数値上は,PaとN/m2は等しくなりますが,気象単元では,hPa(ヘクトパスカル)を使用することもあり,複数の単位を出すことを避けるためにPaを掲載しました。圧力の単位に関しては,1cm2あたりの力で示したほうが体感しやすいのではとの議論が,編集委員会でもありました。しかしながら,N/cm2は,一般には使用されない単位であること,N/cm2とPaを教科書で併記した場合,単位換算問題が入試等で出される可能性があることなどを考え,Paのみを掲載しました。

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ねばりけが弱いマグマでつくられた傾斜のゆるやかな形をした火山の例として伊豆大島火山を挙げていますが,伊豆大島の三原山は盾状火山ではなく成層火山に分類されるのではないでしょうか。また,盾状火山は日本には存在しないので,ハワイのキラウエア火山などを例示するべきではないでしょうか。

 まず,三原山は成層火山であるという点についてですが,ご指摘自体は正しいのですが,成層火山という用語は,火山の形についての用語ではなく火山の構造についての用語です。そのため,編集部では,山体の形とマグマのねばりけを関係づける中学校理科の学習において,成層火山という用語をもち出すべきでないと考えております。なお,教科書では,噴火口周辺の限定的な領域をさす三原山ではなく,伊豆大島全体が見てとれる空撮写真を掲載することで,溶岩が広範囲に広がってつくられた火山体全体を見るようにしています。
 次に,伊豆大島火山はねばりけの弱いマグマでつくられた火山=盾状火山に分類されないのではないかという点についてですが,平成20年学習指導要領では「火山の形,活動の様子及びその噴出物を調べ,それらを地下のマグマの性質と関連付けてとらえる」とあり,その解説で「マグマの性質については粘性を扱い」と示されています。それを踏まえて,編集部では,盾状火山や溶岩ドームなどの火山学で用いられる用語に当てはめて火山を整理することではなく,山体の形とマグマのねばりけの相関関係を見出すことが重要であると考えております。そのため,ねばりけの弱いマグマでつくられた火山の例がキラウエア火山などの楯状火山である必要性はないこと,日本国内の火山の中で比較することが学習上有用であると判断したことから,伊豆大島火山を採用しております。

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「大地の変化」で,「侵食」には,なぜにんべんの「侵」を使うのですか。

 教科書の表記は原則として,旧文部省の学術用語集にしたがっています。しかし,地学領域についての学術用語集は昭和59年まで発行されませんでした。そこで,弊社発行教科書の昭和62年度本までは,水の働きなどを考慮して,「浸食」と表記していました。ところが,昭和59年に発行された学術用語集地学編では「侵食」となったため,教科書でも学術用語集に従い,平成2年度本から「侵食」としました。他社の教科書も学術用語集に従って,「侵食」となっています。
 では,なぜ学術用語集で,「浸食」ではなく「侵食」になったかということですが,その件につきまして旧文部省の学術情報課に問い合わせをいたしましたところ,「地学では,河川が土地を削り取る(領土・土地を侵犯する)という働きの方を重視して,侵(おかす)の文字にすべきである」という地学専門家の判断に基づき「侵食」の表記をしたとのことです。「浸食」では,「浸」に「ひたす・しみこむ」という意味もあるため,削り取るという意味が薄いという判断だったそうです。

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地質年代の変更について,具体的に教えてください。

 平成24年度以降の教科書では,地質年代の名称が一部変更になっております。日本以外ではほとんど使われなくなっていた第三紀の用語を廃することが決定し,これまで第三紀と第四紀の2つに分けられていた新生代は,古第三紀,新第三紀,第四紀の3つに分けられることになりました。
 また,それと同時に,第四紀の始まりの年代が変更になりました。これは第四紀の定義が「人類の時代」から「地球規模の寒冷化・環境変動と中緯度地域に達する大規模な氷河の出現が顕著となる時期」に改められたためです。その結果,旧来の定義では第三紀にふくまれていたジェラシアン期を第四紀に編入することになり,これまで約180万年前とされてきた第四紀の開始年代が,約258万年前に改められました。この変更を受けて,教科書では中生代-新生代境界を約260万年前としております。
 なお,上記の変更とあわせて,これまで古生代-中生代境界は2億4000万年前,中生代-新生代境界は6500万年前としておりましたが,平成24年度以降の教科書ではそれぞれ2億5000万年前,6600万年前と改めました。

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岩石名では「はんれい岩」や「花こう岩」のように,漢字とひらがなで名前を書くのに対して,鉱物名では「カンラン石」のように,漢字とカタカナで名前を書くのはなぜですか。

 教科書の表記は原則として,旧文部省の学術用語集にしたがっています。学術用語集では,岩石名については「斑れい岩」「花こう岩」のように,漢字とひらがなで表記されております。そのため,教科書ではこれに準ずる形で岩石名を表記するとともに,中学校の教科書として漢字での表記が適切でないと判断した場合には,その漢字をひらがなに改めることとしております。
 また,鉱物名については「カンラン石」のように,漢字とカタカナで表記されております。そのため,教科書ではこれに準ずる形で鉱物名を表記するとともに,中学校の教科書として漢字での表記が適切でないと判断した場合には,その漢字をカタカナに改めることとしております。

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塩化ナトリウムや酸化銅も分子で存在しているのではないのですか?

 塩化ナトリウムや酸化銅などは,2種類以上の原子が決まった数の割合(酸化銅なら銅―酸素)で集まって結びついた状態(銅―酸素…銅―酸素…とたくさんの酸化銅の粒が集まった状態)で存在しています。したがいまして,教科書で扱っている水や二酸化炭素などのように,「1粒1粒が独立した状態で存在できるもの」としての分子とは存在の形態が異なります。

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2年p.64-65の実験7について,酸化銅の質量,酸化マグネシウムの質量がなかなか理論値に近づかないのですが。

 この実験は,銅またはマグネシウムをガスバーナーで加熱して酸化させ,質量の増加を測定する実験で,理論的には,銅の場合は銅と酸素の質量の比が4:1,マグネシウムの場合はマグネシウムと酸素の質量の比が3:2となります。しかし,一般の学校の設備ですとなかなかこのようなきれいな結果を得るのは難しいようです。よりよい結果を得るためには,次のような点にご留意いただくとよいようです。
 •できるだけ新しく購入した,粉末の細かい金属を使用する。
 •ステンレス皿はあらかじめ加熱・冷却をしておく。
 •可能ならば,金属粉は加熱する前にデシケーターなどを用いて乾燥させておく。
 •金属はステンレス皿全体になるべく薄く広げて加熱する。
 •銅粉の場合は表面が薄くコーティングされている場合があるので,あらかじめ薄い塩酸で洗浄・乾燥させておく。
 ただし,これらのことに細心の注意を払って実験しても,その日の湿度や気温などにも影響されてきれいな結果が得られない場合があります。教科書ではこのようなことにも配慮して次のように構成しております。
 p.64-65の実験7は,金属の酸化による質量増加が一定量を超えない(限界がある)ことの確認を目的としました。各班で質量を変えて得られた結果が同じ比となることは実験の中では要求せず,p.66の後半以降の本文で扱うようにしました。
 実験7の結果が理論値からはなれてしまった場合でもp.66-67のご指導に支障を来さないように,p.66では編集委員会で得られた結果の中から理論値に近いものを選び,データを掲載しました。
 編集委員会でも難しい実験であると認識していますが,定量的な実験が減っている中で少しでも生徒が定量的なデータの扱いに触れることができればと考えて掲載した実験です。理論値からはなれてしまう場合には,増加量が理論値よりも低く出ることが多いようです。生徒の理解度に応じて,その理由について考察させていただけると幸いです。

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小学校の唾液の実験では唾液をそのまま使っているのに,中学校の唾液の実験では唾液を薄めるのはなぜなのでしょうか?

 唾液を薄めなくても実験は可能ですが,アミラーゼとデンプンはすぐに反応してしまいます。生徒が観察しやすくするために,反応速度を下げて穏やかに反応させるために薄めています。(以前の教科書では,あたためた唾液とそうではない唾液を準備し,反応速度を観察するという実験を行っていました。)
 小学校の実験では,ごはん粒をもみ出したデンプン溶液の溶媒量が多いので,「唾液を薄める」という操作はありませんが,結果的には薄めたことになります。
 また,中学校では,条件制御をつけて実験を行うようになります。試験管に採った唾液量は個人差がありますので,試験管に適量の水を加え,それと同量の水を別試験管に用意し対照実験とします。

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新しい教科書で「麦芽糖」 という新しい用語が出てきた理由を教えて下さい。

 平成24年版教科書では「麦芽糖」を「ブドウ糖2分子のもの」と表現していましたが,頻出するため,文章全体がまわりくどくなり内容が理解しづらいというご意見をいただきました。編集委員会としても,「麦芽糖」という用語を出した方がわかりやすいと判断しました。

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モノグリセリドとは何ですか?

 平成18年度版教科書までは,「脂肪はリパーゼによって,グリセリンと脂肪酸(3つ)に分解される。」としてきましたが,詳しくは以下のようになります。
 脂肪は,グリセリンに3つの脂肪酸が結合しており,脂肪酸の長さによって,体内での消化・吸収の過程が異なります。
 一般的な油の構成脂肪酸は長鎖脂肪酸で,これは,リパーゼで分解すると両端の脂肪酸が取れ,モノグリセリドと脂肪酸(2つ)になります。そして,柔毛で吸収されたあと再び脂肪の集合体となってリンパ管に入ります。
 一方,体内で脂肪が付きにくいとされている油の構成脂肪酸は中鎖脂肪酸で,これは,リパーゼで分解すると脂肪酸が3つとも取れ,グリセリンと脂肪酸(3つ)になります。そして,柔毛の血管に吸収され,肝臓へと運ばれます。
 脂肪の消化・吸収は,脂肪の種類によって異なりますが,教科書では一般的な油の消化・吸収をとり上げるため,平成24年度版教科書からは,「脂肪はリパーゼによって,モノグリセリドと脂肪酸に分解される。」としています。

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水分はおもに小腸で吸収され・・・となっているが,小腸では養分,大腸では水分を吸収ではないでしょうか?小腸と大腸の水分吸収割合も具体的にわかれば教えてください。

 小腸で吸収される養分は,水に溶けた状態で吸収されます。よって,結果的に,小腸での水分吸収量が大腸よりも多くなります。小腸で95%,大腸で約4%の水分が吸収され,残りが糞便として排出されます。

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医学関係の書物では絨毛を使いますが,教科書では柔毛と書かれていました。絨毛と柔毛について教えてください。

 英語で書けばVillusですむのですが,日本語でどう表記するかということになると,時代的な背景や学問分野の違いによる用語の使い分けの問題が出てきて,やっかいなことになります。
 時間的な流れを追って変遷をたどってみますと,昭和29年3月10日に当時の文部省から『学術用語集動物学編』が発行されました。そこではVillusは「柔突起」として示されていました。序文では「学術用語の制定と称しましても,今回制定した用語を政府において一般にこの使用を強制しうるものではない」となっておりましたが,教科書検定の際に改善意見として指導が行われておりましたので,教科書上の表記は「柔突起」で統一されることになりました。
 その後,学問の飛躍的な進歩があったにもかかわらず,学術用語集の改訂は行われず,実状に合わなくなっておりました。そこに出てきたのが『岩波生物学辞典』(1960年3月10日初版発行)です。文部省でも『岩波生物学辞典』を無視することができず,学術用語集とは異なる用語であっても『岩波生物学辞典』に合わせるという理由で,訂正を認めるようになりました。その『岩波生物学辞典』にはVillusは「絨毛」と示されており「柔突起とも言う」となっておりました。教科書の表記もしだいに「じゅう毛」(「絨」が常用漢字表にない漢字であるため,ひらがな表記)へと変わりました。ちなみに現在でも,『岩波生物学辞典第4版』(1996年3月21日発行)は「絨毛」のままです。
 さて,昭和63年3月31日『学術用語集動物学編(増訂版)』が発行されました。そこでVillusは「柔毛(柔突起)」となりました。「絨」を使わなかったのは,学術用語審査基準に,「漢字は常用漢字表(昭和56年10月1日内閣告示第1号)によること」となっているからです。また,1998年には『生物教育用語集』(日本動物学会/日本植物学会編)が発行されました。これは,『学術用語集遺伝学編』『同植物学編』『同動物学編』で同義の複数の用語が記載されていることにより,中学校・高等学校の教科書の生物用語に混乱が見られたためです。『生物教育用語集』には「柔毛」の解説として,「柔突起,絨毛ともいうが,教育用語としては,字数が少なく平明な柔毛に統一した。」とあります。さらに,義務教育諸学校教科用検定基準(平成11年1月25日文部省告示第15号)に「用語は各教科に対応した学術用語集によること」と定められていることに伴い,平成14年度に発行された中学校理科教科書は,全社とも「柔毛」の記述になっており,高等学校でも同じような状況のようです。

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「肺による呼吸」が「肺呼吸」という表現に変わり,太字の重要用語になった理由を教えて下さい。

 太字で定義している「細胞による呼吸」との対応という観点から,「肺による呼吸」も明確に太字の用語として定義することが適切だと判断しました。また,「肺による呼吸」と「細胞による呼吸」と並列的な表現にすると,両者のちがいが〈場所〉だけのちがいであるかのような誤解を与える恐れがあります。両者は質的に異なる呼吸であり,また,「細胞による呼吸」は肺でも行われています。以上のような理由で,「肺による呼吸」ではなく「肺呼吸」としました。

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教科書の天気図のなかで,風向・風力を示す矢羽と天気を表す記号を離してかいているのはなぜですか。

 天気図の判読性をよくするために,気象庁から以下のような指示が出ております。

 天気図のデータをプロットする際には,そのデータの値が読みとれることが重要であるので,近接した他のデータの記入位置との関係で各要素の記入位置を多少ずらしたり風向軸の長さを加減してもよい。(書きにくい場合は,天気を示す○と矢羽を離してかいてもよい。) なお,その場合も,等値線を引く場合は元の位置に数値が記入されているものとして線を引くことに注意する必要がある。(気象庁より)

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教科書の説明のなかで,揚子江気団とオホーツク海気団の名称が書かれていないのはなぜですか。

 教科書では,日本の天気について考えるときに,気団を主体にするのではなく,高気圧を主体に位置づけております。そのため,従来のようにシベリア気団,小笠原気団,オホーツク海気団,揚子江気団の4気団の勢力バランスによって説明するのではなく,シベリア高気圧,太平洋高気圧,オホーツク海上の冷たくしめった高気圧,移動性高気圧によって,日本の四季に特徴的な天気がもたらされる様子を説明しております。なお,掲載している固有の高気圧名と気団名は,学習指導要領解説に示されているものに限定しております。
 また,これまで揚子江気団とよばれていたものは,実際にはシベリア高気圧の一部が温暖化して偏西風などの影響で分離したもので,揚子江気団という固有の気団は存在しないことから,特にこの名称は用いないことにしております。

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電流計・電圧計の記号を変更したのはどうしてですか?

 平成14年度本では,電気用図記号の改訂に伴い,直流用電流計,直流用電圧計を表示する際に, 直流を表す補助記号(直線の下に破線を置いたもの)とともに示しておりました。ただし,直流の記号はあくまで補助的な記号であり,直流用・交流用を特別に区別しない場合には,補助記号なしの図記号を使用してもよいため,その旨を側注で添えるようにしておりました。
 しかし,平成18年度本の編集にあたり,生徒にとってより簡便な記述となるように電気用図記号は変更した方がよいと編集委員会で判断し,補助記号なしの図記号をメインで掲載するようにしました。今まで取り上げていた補助記号付きの図記号は,側注で説明するようにしています。平成24年度本でも,この方針を踏襲いたしました。

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電圧の量記号は,E ではなくなぜV なのですか?

 日本規格協会発行の,「量記号,単位記号及び化学記号」(JIS Z 8202)では,電圧の量記号は,U またはV が示されています。E は,起電力,電界の強さの記号となっています。この規格に準じて,技術・家庭科及び高等学校物理の教科書では,従来から,電圧の量記号にはV が用いられていました。
 平成5年度から,技術・家庭科が男女共習になったこともあり,技術・家庭科,理科の教科書をともに発行している弊社には,学校現場から,「技術・家庭科ではV なのに,何故,理科ではE なのか」というご質問を数多く頂きました。平成9年度本の中学校理科教科書編集委員会では,「中学理科のみがE であるのは,学習上支障がある」との意見の一致があり,電圧の量記号をV に変更することとなりました。

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各回路の電流・電圧を調べる実験の後に,オームの法則の実験を取り上げた理由はなんですか?

 発達段階を考慮し,より簡易な実験から学習が進められるようにしたということが,理由の一つです。また,オームの法則を先に学習することのメリットは,直列・並列回路の電流・電圧を調べる実験の際に,電流・電圧・抵抗が互いに関係しあっていることを捉えられるところにあります。直列・並列回路の全体の電流・電圧と合成抵抗との関係が理解できることや,回路の各部分の電流・電圧と各抵抗との間にオームの法則が成り立つことが確認できることなど,回路実験がより意味のあるものとなります。しかし,学習指導要領改訂にともない,各部分の電流・電圧の値から部分抵抗の値を求めさせることなどが学習指導要領外となりました。つまり,回路の各部分においてオームの法則が成り立つことが扱えないことになり,オームの法則の実験を先に取り上げるメリットは少なくなります。そこで,最初にいろいろな回路の「電流」「電圧」をそれぞれ調べて,「電流概念」「電圧概念」を確実に身につけさせるほうがより良いと判断し,このような構成としております。直列・並列回路の合成抵抗は,オームの法則の学習後に,回路学習で使用した電熱線を用いて示すことで,今までの学習内容が反映できるようにしております。

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3年p.28の図1「金属板の上に手を置くと電子オルゴールが鳴る」を行う時の注意点について教えてください。

 この実験で金属板の上に直接手を置くと,「手がかゆい」「ピリピリする」など,生徒によっては手に違和感を感じる場合がありますので,必ず,金属板の上には食塩水に浸したろ紙を置くようにしてください。電子オルゴールが鳴るのを確認したら,金属板から手を離し,手に違和感を感じた場合は,石鹸で手を洗うように指導してください。また,実験後はすぐに手を洗うようにしてください。手を洗う前に目をこすらないようにしてください。

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3年p.29実験3のような化学電池では,豆電球は点灯しないと思うのですが,p.33図4「電池を説明したモデル」では豆電球のイラストになっています。何か理由があるのですか。

 p.33図4は,イオンと電子の授受による電池の仕組みを表しています。この図で豆電球を用いているのは,電流の向きと電子の移動の向きを既習事項と関連させるためです。既習事項と関連させて電池の仕組みをまとめることで,学習内容を理解しやすくすることをねらいとしています。小学校より,電気が流れたことを確認するには「豆電球が点灯したか」という方法で調べています。また,2年「電流の正体」で電流の向きと電子の移動の向きを学習していますが,これも豆電球のイラストで解説しています。電池の仕組みの学習は,生徒がつまづきやすい内容ですので,ご指導の際には,既習事項と合わせながら解説していただけるとよいかと思います。

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教科書p.29の実験3「金属板に電流が流れるのに必要な条件」で,うすい塩酸中に銅板と亜鉛板を入れた際,銅板からだけでなく,亜鉛板からも泡(水素)が発生するのはどうしてでしょうか。

 この実験の亜鉛板(-極)では,電池の反応として起こる「Zn → Zn2+ + 2e」の反応とは別に,金属と酸による反応「Zn + 2H+ → Zn2+ + H2 」が起こっています。(Zn → Zn2+ + 2e と 2H+ + 2e → H2 の反応)金属と酸によるこの反応は,導線をつないでいない状態でも起こり,電池のしくみとは無関係です。(亜鉛板から水素が発生する現象については,教科書p.32「電池の中で起こる変化」内でも側注◆2解説しています。)水素の発生によって実験がうまくいかない場合でも,生徒が混乱しないように,電池本来のしくみとは無関係であることを伝えるようにしてください。

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「卵(らん)」と「卵子(らんし)」はどうちがうのですか?

 文部科学省発行の学術用語集におきましては,医学編,動物学編ともに「卵(らん)」が採用されており,「卵子」の「子」については省略可能なものとして記載してあります。これに従い,弊社の中学校・高等学校の教科書・教材では,「卵(らん)」に統一しております。
 広く生物学全般では,「卵(らん)」が大型雌性配偶子の正式名称のようです。医学や獣医・畜産の現場では,古くから慣例的に雌性配偶子を「卵子」と呼んできました。この流れから,ヒトの生殖・発生を扱う保健体育の教科書では,『学校保健・健康教育用語辞典』(大修館書店)に従い,「(ヒトの)卵子」と記述されております。また,小学校理科のヒトの誕生を学習する場面でも,「(ヒトの)卵子」という記述がございますが,これは同じ単元で扱う「ヒメダカの卵(たまご)」と区別するためです。

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弾性エネルギーという用語を定義したのはなぜですか?

 位置エネルギーは基準からの位置によって決まるもので,重力による位置エネルギーや弾性力による位置エネルギーがあります。中学校では,重力による位置エネルギーを単に位置エネルギーとして扱っているので,弾性力による位置エネルギーについても単に弾性エネルギーという表現を採用しました。

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3年p.143「調べよう 物体のもつエネルギーの変化」のこつを教えて下さい。

 この実験設定の意図は,エネルギーと仕事への導入実験として,生徒の興味・関心を大切にしたいということです。そのため,実験結果からきちんとした理論通りのグラフがかけるというものではありませんが,「質量が同じ場合,速いものの方がエネルギーは大きい」「速さが同じ場合,質量が重いもの方がエネルギーは大きい」ことを,定性的に理解させるという学習指導要領の意図は実現できる実験だと考えております。
 以下,そうした前提にたってお答えいたします。
 ・速度計をうまく通すために:速度計をうまく通すには,はじくキャップをなるべく速度計に近づける必要があります。はじくキャップをできるだけ速度計に近づけて置くことで,速度計の中を通らないという事例は,少なくできると思います。また,速度計と当てられる先頭のキャップとの間隔もなるべく小さくしてください。そうすることで,先頭のキャップに当たりにくいということも起こりにくくなります。
 ・速度計が反応しない:速度計のセンサーの位置については,こちらで追試を行った際には,センサーの位置が多少低かったこともあり,センサーが反応しないということはほとんど生じませんでした。センサーの位置が高い場合の対処法としては,キャップに詰める粘土の上に小さな棒や板を立てることが最も簡単な方法かと思います。
 ・はじき方の強弱を変えるのが難しい:「強くはじく」「弱くはじく」ことをはっきり使い分けることは,難しい部分があります。そこで,実験の手順においては,ある程度はじき方の強弱を意識させる程度とし,グラフ用紙にプロットすることによってはじいたキャップの速さと動いたキャップの個数の関係について定性的につかませるようにしてください。
 ・動いたキャップの判断基準:統一した判断基準を作成して,その基準を徹底すれば,定性的にエネルギーの性質をつかむ程度の結果は十分得られます。例えば,「枠から半分以上はみ出たら動いたと判断する」「枠から少しでもはみ出たら動いたと判断する」といった基準などです。教師用指導書にもその部分の注意点をまとめていますので,ご参照ください。
 ・何度も測定するのは時間がかかる:各班の結果をまとめることで,試行回数を減らすこともできるかと思います。

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太陽はどちら周りに自転しているのでしょうか。 また,「太陽黒点観察」で太陽投影版にのせた記録用紙にうつる太陽の像の方位がよくわからないので教えてください。

 まず初めに,天球上では「天体が動いていく方向がその天体の西」となります。他の天体同様,太陽の方位も動いていく方向が西です。これは地上にいる観測者を原点とした座標系で考えられているためです。そのため,実際の太陽の自転の方向は地球と同じ向きですが,太陽の方位が前述のように表されるので,「太陽は東から西に向かって自転する」という表現になります。
 次に,黒点観察についてですが,ケプラー望遠鏡を通して太陽投影板に映し出された太陽の像は,対物レンズで作られた実像を,接眼レンズでもう一度実像として映し出した像です。そのため投影板の裏側から見たときには,上下左右が2回反転した結果,肉眼で見たときと同じ向きに映し出されます。これを投影板の表側で紙に描き写しているので,左右だけ反転したようになり,記録用紙上では右側が東,上側が北になります。

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銀河系の恒星の数が「約1000億個」とありますが,以前は「約2000億個」ではなかったでしょうか。

 銀河系の恒星の総数を実際に数えることは不可能なので,正確な数はわかっておりません。弊社教科書中で記述しております約1000億個という恒星の数は,力学的な方法で推定した銀河系の可視総質量(太陽質量の約1000億倍)をもとに,太陽の質量を銀河系の平均的な恒星の質量と仮定して概算した数です。そのため,銀河系の可視総質量の推定値の変遷と共に,銀河系の恒星の数の推定値は変わってきました。
 弊社発行の教科書では丸善が毎年発行している「理科年表」を基礎資料の一つとしております。2003年以前に発行された「理科年表」では,銀河系の可視総質量は太陽の約2000億倍となっておりましたので,それ以前の教科書等では銀河系の恒星の数は約2000億個としておりました。しかし,2004年発行の「理科年表」以降では,銀河系の可視総質量は太陽の約1000億倍と改められました。これは,観測技術の進歩によって,より詳しいことがわかってきたためです。そのため,現在弊社で発行しております教科書では,銀河系の恒星の数を約1000億個と記述しております。
 ところで,上述の銀河系の質量は周辺の銀河の運動などから力学的に推定したもので,いわゆるダークマターの質量も含んでいます。そのため,銀河系の全質量が恒星として存在するわけではなく,ダークマターなどの質量によっては,全恒星の質量の総和は太陽の1000億倍より少ないかもしれません。また,銀河系の平均的な恒星が太陽より軽いようであれば,銀河系の恒星質量の総和が太陽の1000億倍であっても,恒星の個数は1000億個より多いことになります。このように,銀河系の恒星の数の推定値は,計算に際して仮定した条件で変わってきますので,人や書物によって採用する値に違いがでます。また,今後研究が進めば1000億倍という推定も変わってくる可能性があります。科学の発展と共に新たな事実が判明し,これまでの常識が書き換えられるひとつの例といえるのではないでしょうか。

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「分解者」の定義が変更になったのですか?

 平成24年度版教科書では「消費者のなかで,生物の死がいや動物の排出物などの有機物を養分としてとり入れ,無機物に分解する生物を,分解者という」と定義していました。しかし,このような包含関係で表現すると,本節での主な学習内容である「生態系における役割」をとらえづらくなるという意見がありました。 そこで新しい教科書では「生態系には,植物や動物の死がいや動物の排出物といった有機物を,完全に無機物に分解する過程にかかわっている一群の生物がいる。これらの生物は分解者とよばれる」という表現にして,消費者と分解者を明確に分けることで役割をとらえやすくすることを狙いました。そのうえで,側注に「分解者は消費者と同じ役割を担っているといえる」という補足を加えています。

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分解者には,ヤスデやミミズなどの小動物もふくまれるのですか?

 一般的に,分解者の定義には狭義と広義のものがあります。前者は菌類,細菌類のみが該当し,後者にはミミズやヤスデなどの腐食性の土壌動物もふくみます。どちらを採用するかは,辞典や専門書,研究者によっても異なっています。中学校理科教科書では,平成24年度から,文部科学省の検定意見により広義の定義を採用しております。

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「外来種」が「外来生物」という表現に変わった理由を教えて下さい。

 「種」という用語は中学校段階では定義が必要な用語であるという点と,法律(外来生物法)の表現に揃えるという点から,「外来種」ではなく「外来生物」の方がより適切であると判断して変更しました。

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同一の学習指導要領において,放射線の内容が増えたのはなぜですか?

 2011年の東北地方太平洋沖地震による原発事故をきっかけに,放射線に関する意識は非常に高まっており,これを無視することはできないと判断しました。実際に被災地の先生方にもどこまで扱うべきか,どのような扱いにすべきか等をご意見いただき,記述の参考にさせていただきました。実際に当事者になったとき,もっている知識をもとにどう行動すべきかを自分で考えられるようになるために必要な最低限の内容だとお考えください。

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