1 指導
NEW HORIZON では,日本人の姓名をローマ字で表す場合に,「姓+名」の順となっています。それはなぜですか。
以前はNEW HORIZONでも「名+姓」の表記をしながらも,「姓+名の順番も用いられる」という注記をつけていました。この件については,2つの対立する見解があるからです。
(1)「姓+名」を主張する意見の主要点
名前(氏名)は,個人のアイデンティティを表すものであるから,外国語(例えば英語)を使うからといって,自分の言語文化を変えて,英語の順番に従う必要はない。しかも,英語はもはや英米に限られた固有の言語ではなく,国際語としての位置付けがなされている。ということは,日本人には日本人の英語があってしかるべきである。
(2)「名+姓」を主張する意見の主要点
外国語を学び,話すというのは,その言語の持つ文化を理解し,それをコミュニケーションのために実践することである。英語を話すときに,日本人が自分のことを「名+姓」の順で紹介するのは当然で,相手にも誤解を与えない。外国語を使うときに順序を変えたくらいで失われるアイデンティティなど始めから無いのも同然である。もしそれほど名前は変えてはいけないと言うならば,ニックネームやペンネームも使えなくなる。しかも姓名をローマ字表記すれば,発音が全く英語的になってしまうのは,よくあることである。順序だけにこだわるのはおかしい。
平成12年度に国語審議会は,日本人の姓名表記について,ローマ字の場合も「姓+名」を用いることを提案しました。この提案は,法的な拘束力はないものですが,社会の趨勢としては,「姓+名」が優勢になっていくものと推測されます。そういう状況も考慮に入れて,NEW HORIZONでは日本人の姓名は「姓+名」の表記を用いています。