東京書籍

すべての人々に健やかな知的生活を

商品

評価関連商品 一般書籍

お客様

児童・生徒・保護者の皆さま 塾の皆さま 一般の皆さま

東京書籍

採用情報

先輩の声

弘平谷こへや  隆太郎りゅうたろうさん

部署名
編集局 国語編集部 高校国語編集
入社年
2016年(平成28年)入社
大学学部
文学部
大学院
人文社会系研究科(国文学)
休日の過ごし方
 午前中に家事を片づけて、日中は語学学校でフランス語の勉強をしています。夕方以降は、本を読んだり中古レコードショップに立ち寄ったりして、夜遅めの時間帯にプールに行って泳いでいます。

仕事の概要
教科書編集者は人脈も制作物も多岐にわたる

 教科書の編集は、編集委員会を組織するところからはじまります。大学や現場の先生に全国から集まっていただいて、ほぼ毎週、編集会議を開きます。編集部は編集会議の議事進行をつとめながら、会議での検討事項をふまえ、最終的に教科書紙面に落とし込むための具体案を練りあげていきます。その過程で、デザイナー、校閲者、制作プロダクションや印刷会社など、さまざまな方々と関わります。教科書のほかにも、教材、指導用の資料やデジタルコンテンツ、販促用のパンフレットなども制作します。また、年2回発行している機関誌「ニューサポート」では、教科書掲載筆者やそのときに世間で注目を集めている書き手の方に、原稿の執筆をお願いしています。

仕事のやりがい・魅力
この国の知的成熟に 責任のある仕事

 すこし大げさに聞こえるかもしれませんが、教科書を編集するというのは、私たちが生きる共同体の「知的成熟」に責任を持つ、ということだと私は思っています。たとえば国語という教科では、学び手の言葉の力を養うことに最大の主眼が置かれています。というのも、私たちは言葉によって他者を理解し、そして社会を構築しているからで、つまり、言葉の力を身につけることによってはじめて、共同体を住みやすいものに維持することができるということです。数学も理科も社会も英語も、それぞれの教科の仕方でこの国の知的成熟を支えていますが、このようなちょっと大げさな責任感を持てるのは、教科書の編集者という仕事ならではと思います。

印象に残っている仕事
出張は現場の声を教科書編集に生かす機会

 編集部に入って一番おどろいたのは、とにかく出張が多いことです。特に、全国の学校で教科書の採択がはじまる4月~6月にかけては、営業のみならず編集部員も北は北海道から南は沖縄まで、営業のPR活動の手伝いをします。毎回かならず印象的な出会いがありますが、こうして全国に出向いて直接、現場の先生方や現場の営業社員の声を聴かなければ、見えてこないものというのがあります。あっという間になくなる名刺の数が、教科書が編集部と編集委員の「頭」だけで作りあげたものではないという証明であると感じています。

これからの目標
問われる自分の力 新しい教科書編集の意欲

 学習指導要領というのは、約10年に一度、改訂されます。私も入社3年目から改訂時期に当たりました。高校の国語について言えば、科目名からガラッと変わるほどの大きな改訂でしたが、こういう大変革期に際して、自分がどこまで編集者としての力を発揮できるのか、実力が試されることになると感じています。もちろん、結果的に「売れる」教科書になればいいなと思っています。というのも、この業界において「売れる」ということは、現場の先生方や生徒たちにこの教科書を使いたいと思ってもらえた、ということのひとつの証しになるからです。

東書への想いとメッセージ
対話のできる編集者が求められている

 

 この会社で働いていて日々感じるのは、「対話」のできる人たちが集まっているということです。言いかえれば、自分とは異なる意見も受け入れて、より高次の解決策を模索できる人たち、ということです。これは一見当然のようでいて、実はとても恵まれていることだと思っています。
 就活生にお伝えしたいのは、就活を受験勉強の延長で考えてはいけない、ということです。というのも、受験では「数値化できる能力」だけが問われますが、社会人というのはむしろ、先行きの不透明な状況の中でどれだけの努力を継続できるか、という「数値化できない能力」が問われるからです。ですので、SPIの対策本を読むよりも、一冊でも多くの、できれば「古典」と呼ばれる本を読んでいただきたいです。
社会人になったら、会社は一日の長い時間を過ごす場所ですが、東京書籍、少なくとも私の部署は人間関係のストレスもなく、安心して過ごせる場所です。

とある1日のスケジュール

8:00 起床
朝食・身支度
9:30 出社
メールチェック
通勤時に読み残した新聞記事に目を通す
10:00 事務処理
出張旅費の精算など
10:30 デザイナーと打ち合わせ
販促用のパンフレットについて、紙面イメージを共有
12:00 同期と昼食(社員食堂)
13:00 課の会議
学習指導要領の読み合わせ・編集委員会の組織運営方針など
15:00 機関誌の打ち合わせ
三十数名の候補者の中から、執筆依頼者を検討
18:30 原稿執筆の打診
19:30 退社(18:30頃から編集会議が入る日もあり)
21:30 夕食後、近所の映画館でレイトショーを観る
24:00 帰宅 風呂・読書・深夜ラジオなど
25:30 就寝

教科書ができるまで

  • 発行企画
    文部科学省の発表した学習指導要領を読みこなし研究
  • 編集委員会の発足・審議
    教科書の編集方針や全体構成・内容項目などを検討
  • 原稿執筆依頼をし、進捗状況を確認しながら原稿を作成
    写真や挿絵などを準備
  • DTPなどによる編集作業
    表紙・デザインなどの検討・依頼
  • 申請本の作成(入稿作業)
  • 文部科学省に申請本を提出
  • 検定
  • 合格
  • 見本本の作成
  • 見本本を文部科学省に提出
  • 採択
  • 教師用指導書・周辺教材の作成
  • 学校に供給

※以上で約4年間